岩船寺
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聖武天皇勅願で行基が創建の古刹、当尾のあじさい寺
真言律宗寺院。奈良との県境木津川市加茂町当尾の里にひっそりと建つ古寺。 奈良時代聖武天皇の勅願で行基が開基、重文の本尊阿弥陀如来や三重塔、門前の石風呂など石造の文化財も多く残る。 あじさい寺と呼ばれる名所で桜、睡蓮、紅葉など四季折々の草花も豊か、関西花の寺二十五ヵ所霊場十五番札所
岩船寺とは?(基本データ)
- 名前
- 岩船寺(がんせんじ)
- エリア
- 木津川
- ジャンル
-
寺社 自然環境保全地域 桜 紅葉 新緑 山茱萸 三椏 睡蓮 紫陽花 健康長寿 関西花の寺二十五 仏塔古寺十八 神仏霊場会 三重塔 除夜の鐘
- 建立・設立
- 729年(天平元年)、聖武天皇の勅願で行基が鳴川(奈良市東鳴川町)の地に建立した阿弥陀堂がはじまり(749年(天平勝宝元年)とも)
806年(弘仁4年)、空海の甥であり弟子でもあった智泉大徳が嵯峨天皇の皇子誕生を祈願して善根寺の東禅院灌頂堂に「報恩院」を建立
813年(弘仁4年)、嵯峨天皇が皇子誕生を感謝して堂塔伽藍を整備し「岩船寺」に
834~847年(承和年間)、仁明天皇が智泉大徳を偲んで三重塔を建立
最盛期には39の坊舎を持つ大寺院となるが1221年(承久3年)の承久の変により大半が焼失(のち再興)
1279年(弘安2年)、報恩院を現在地に移し1285年(弘安8年)に落慶供養
江戸時代には浄瑠璃寺と同様、興福寺の末寺に - 創始者
- 伝・行基
- 宗派
- 真言律宗
- 山号
- 高雄山(こうゆうざん)
- 本尊
- 阿弥陀如来(重文)
- 寺紋
- 札所等
- 関西花の寺二十五カ所 第15番
仏塔古寺十八尊霊場会 第4番
神仏霊場巡拝の道 第129番
京都南山城古寺の会 第11番 - アクセス
-
■JR加茂駅から
■JR・近鉄奈良駅から
- JR関西本線(大和路線)・桜井線(万葉まほろば線)「奈良」駅下車 「JR奈良駅西口」より奈良交通バスで「浄瑠璃寺」まで約26分、「岩船口」まで約25分
- 近鉄奈良線「近鉄奈良」駅下車 「近鉄奈良駅」より奈良交通バスで「浄瑠璃寺」まで約26分、「岩船口」まで約25分
- 奈良交通バス「浄瑠璃寺」下車 徒歩約40分または加茂コミュニティバスに乗り換え「岩船寺」まで約7分
- 「浄瑠璃寺」より加茂コミュニティバス(当尾線)「岩船寺」下車すぐ
- 奈良交通バス「岩船寺口」下車 徒歩約30分
■車
- 京奈和自動車道「木津IC」より加茂方面へ約20分
- 西名阪自動車道・国道25号名阪国道「天理IC」より北へ約40分
- 駐車場
- 民間駐車場あり(50台)
- 拝観料
- 大人 500円(団体400円)
中高生 400円(団体300円)
小学生 200円(団体100円)
※団体割引は30名以上 - お休み
- 無休
- 拝観時間
- 3~11月 8:30~17:00(受付16:45まで)
12~2月 9:00~16:00(受付15:45まで) - 住所
- 〒619-1133
京都府木津川市加茂町岩船上ノ門43 - 電話
- 0774-76-3390
- FAX
- -
- 公式サイト
- 岩船寺
高雄山 岩船寺 Instagram
第15番 岩船寺 関西花の寺二十五カ所
第4番 高雄山 岩船寺 仏塔古寺十八尊霊場会
岩船寺 南山城の古寺巡礼 京都南山城古寺の会
岩船寺 あ志び乃店
岩船寺の地図
岩船寺のみどころ (Point in Check)
京都府木津川市加茂町岩船(かもちょういわふね)にある真言律宗の寺院。
京都府の南端、奈良県との境に近い「当尾(とうの)の里」に位置し、行政的には京都府に属しますが、地理的には奈良に近いことから文化の面では南都の影響を強く受けているといわれています。
「岩船寺縁起」によれば、奈良時代の729年(天平元年)(749年(天平勝宝元年)とも)、聖武天皇(しょうむてんのう)の勅願により、行基(ぎょうき)が阿弥陀堂を建立したのがはじまりと伝わっています。
当初は現在地より南方の鳴川(現在の奈良市東鳴川町)にあったといい、その後、同地には弘法大師空海により善根寺(鳴河寺)が建立され、更に平安初期の806年(大同元年)、空海の甥(空海の姉の子)であり弟子でもあった智泉大徳(ちせん)が嵯峨天皇の皇子誕生を祈願して、善根寺の東禅院灌頂堂(かんじょう)に報恩院(ほうおん)を建立し中興したといいます。
そして皇后よりの崇敬厚く、また後に仁明天皇となる皇子の誕生を受け、813年(弘仁4年)、報恩に感謝して堂塔伽藍が整備され、最盛時には39坊の寺塔を有する大寺院だったといいます。
その後鎌倉時代に入った1279年(弘安2年)に報恩院が現在地の岩船に移され、1285年(弘安8年)に落慶供養を行れたといわれたと伝わっており、また江戸時代には浄瑠璃寺と同様、奈良・興福寺の末寺であったといいます。
この点、伽藍は鎌倉初期の1221年(承久3年)に勃発した「承久の乱」や、その後1311年(応長元年)の再度の兵火によりその大半を焼失しており、江戸時代に入った寛永年間(1624-44)に徳川幕府の寄進によって修造されていますが、再度の兵火により次第に衰え、現在は主要な伽藍としては本堂と三重塔を残すのみとなっています。
このうち本堂は江戸時代に修復の後、老朽化を受けて1988年(昭和63年)に再建されたものですが、本堂内にある巨大な本尊・木造阿弥陀如来坐像(あみだにょらいざぞう)は平安時代の946年(天慶9)の作で、10世紀を代表する仏像として知られており国の重要文化財に指定されています。
方、三重塔は承和年間(834-47)に仁明天皇が智泉大徳を偲んで建立したとされ、現在のものは室町時代の1442年(嘉吉2年)の再建。
三間三層本瓦葺(ぶき)で中世後期の代表作ともいわれており、こちらも重文に指定されっています。
この他にも寺宝は数多く伝わっており、普賢菩薩騎象像(ふげんぼさつ)が辰・巳年生まれの守り本尊で重文なほか、鎌倉時代の十三重石塔や五輪塔、そして眼病平癒の霊験あらたかな石室不動明王立像なども国の重文指定を受けています。
近年は花の寺としても有名で、「関西花の寺二十五ヵ所」の第15番札所として春は桜、初夏はあじさいや睡蓮、秋は紅葉と四季折々の草花を楽しむことができますが、中でも約5000株が境内に植えられているという「関西のあじさいの寺」として人気を集めています。
ちなみに岩船寺とそのすぐ近くにある「九体阿弥陀仏」で知られる浄瑠璃寺のある場所は古くは「小田原」、現在は「当尾(とうの)の里」と呼ばれる、中世には奈良・南都の寺院の世俗化を嫌った僧たちの隠棲地で、修行の場であるとともに仏教文化が花開いた場所でした。
このためこの2つの寺を結ぶ一帯には「当尾石仏群」と称される石仏や石塔が多数残されており、この中には鎌倉時代の銘記を有するものも多く見られるといいます。
岩船寺の施設案内
参道
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岩船寺バス停
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観光案内図
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文珠食堂
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駐車場
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駐車場
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福田屋
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バス時刻表
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参道
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休憩所静
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まちかど観光案内所
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石風呂(岩船)
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WC
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納屋
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石段
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寺務所
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春日神社
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白山神社
境内
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山門
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拝観受付
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五輪塔
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厄除石造地蔵菩薩
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石室不動明王
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庫裏
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十三重石塔
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本堂
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阿字池
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身代地蔵菩薩
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開山堂
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歴代住職墓地
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三重塔
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天邪鬼
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歓喜天堂
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鐘楼(報恩の鐘)
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休憩所(広場)
関連
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一願不動(岩船寺奥院不動)
周辺
岩船寺の主な年間行事・カレンダー
年中行事
- 1/1
修正会
- 1/1~1/15
秘仏特別公開
秘仏・如意輪観音菩、弁財天、羅刹天を公開
- 3月初午(三の午)
厄除け柴燈大護摩供
- 4/1~5/31
秘仏特別公開
秘仏・如意輪観音菩、弁財天、羅刹天を公開
- 4/21
本尊会式
- 8/21
施餓鬼会
- 10/1~11/30
秘仏特別公開・秘宝特別公開
岩船寺縁起、両界曼荼羅などの秘宝を公開
- 10・11月の毎週土日祝
三重塔初層特別公開
- 12/31
除夜の鐘
年明け2時までで参拝無料
先着500名に御祷札を進呈
花ごよみ
- 1月~
蝋梅(ロウバイ)●
- 3月下~
梅(ウメ)●
- 3月下~
山茱萸(サンシュユ)
- 3月下~
三椏(ミツマタ)
- 4月上~
桜(サクラ)
- 4月上~
躑躅(ツツジ)●
ミツバツツジ
- 4月下~
石楠花(シャクナゲ)●
- 4~7月
都忘れ(ミヤコワスレ)●
- 6月下~8月上
睡蓮(スイレン)
三重塔手前の阿字池、庭には睡蓮鉢も置かれている
- 6月上~7月上
紫陽花(アジサイ)
関西花の寺二十五カ所15番霊場
「関西のあじさい寺」と呼ばれる紫陽花の名所で、西洋アジサイをはじめ額アジサイ、柏葉アジサイなど約30種5000株の色とりどりのアジサイが境内を埋め尽くす
中でも奥に見える三重塔を背景に眺める光景が一番の見所- 8月中~
百日紅(サルスベリ)●
- 11月中~
秋明菊(シュウメイギク)●
- 11月中~
杜鵑草(ホトトギス)●
- 11月中~
紅葉(こうよう)
- 12月~
山茶花(サザンカ)●