六波羅蜜寺
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平家の本拠地・六波羅の地に「市聖」空也上人が創建
平安末期に隆盛を誇った平家の拠点・六波羅にある真言宗智山派の寺院。 平安中期に京で流行した悪疫退散のため空也上人が創建。 国宝の木造十一面観音立像や重文の空也上人像、平清盛公坐像など美術史的に有名かつ貴重な寺宝を多く所蔵。 西国三十三ヵ所第17番札所で都七福神めぐりの弁財天
六波羅蜜寺とは?(基本データ)
- 名前
- 六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)
- エリア
- 祇園・東山
- ジャンル
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寺社 国宝彫刻 撫で仏 必勝祈願 縁結び 都七福神 西国三十三所 洛陽三十三所観音 神仏霊場会 お精霊さん・万灯会 初詣 節分祭 六斎念仏
- 建立・設立
- 951年(天暦5年)、創建当時は「西光寺」
963年(応和3)年8月とする説も
977年中興、天台別院とし「六波羅蜜寺」と改称
桃山時代、真言宗智積院の末寺に - 創始者
- [開基] 空也
[中興] 中信 - 宗派
- 真言宗智山派
- 山号
- 補陀洛山(ふだらくざん)
- 本尊
- 十一面観世音菩薩(国宝)
- 寺紋
- 札所等
- 都七福神(弁財天)
西国三十三所巡礼 第17番
洛陽三十三所観音霊場 第15番
神仏霊場巡拝の道 第118番 - アクセス
- 駐車場
- 京都市清水坂観光駐車場
├バス55台 2,500円
├自家用車59台 1,000円
├タクシー・ハイヤー 800円
├自動二輪車 400円
└自転車 200円
24時間(1回2時間以内)
TEL:075-561-4601 - 拝観料
- 境内自由
■宝物館
├大人 600円
├大学・高校・中学生 500円
└小学生 400円
※団体割引は30名以上各50円引 - お休み
- 無休
- 拝観時間
- 8:30~17:00(受付16:30まで)
- 住所
- 〒605-0813
京都府京都市東山区五条通大和大路上ル東(松原通り大和大路東入ル2丁目轆轤町とも表記) - 電話
- 075-561-6980
- FAX
- -
- 公式サイト
- 六波羅蜜寺
六波羅蜜寺 Twitter
弁財天 六波羅蜜寺 日本最古 都七福神
第十七番 補陀洛山 六波羅蜜寺 西国三十三所
第十五番札所 六波羅蜜寺 洛陽三十三所観音巡礼
六波羅蜜寺の地図
六波羅蜜寺のみどころ (Point in Check)
京都市東山区轆轤(ろくろ)町、「六波羅」の地にある真言宗智山派(ちざんは)の寺院。
「六波羅」は四条通より南、鴨川の東側一帯を指し、平安後期に平家一門が拠点としたほか、鎌倉時代には「六波羅探題」が置かれたことで知られています。
山号は普陀落山(ふだらく)で、本尊は十一面観音。
元々は天台宗でしたが、貞治年間(1362~1368)に再興された際に真言宗に改宗されました。
951年(天暦5年)、京都に悪疫が流行した際に光勝こと空也(くうや)上人が自ら刻んだ十一面観音像を車に乗せて引いて回り、念仏を唱えながら市中を徘徊し、悪疫退散・病気平癒を祈願したのがはじまりとされています。
この点、空也上人は醍醐天皇の第二皇子で、出家した後は諸国を修行・行脚し、橋を架け、井戸を掘るなどの社会事業を行ったことでも知られ、常に市民の中にあって伝道に励んだことから「市の聖」「市聖(いちひじり)」と呼ばれて人々から親しまれた人物です。
その後963年(応和3年)に十一面観音を祀る堂宇が建立され、「西光寺(さいこうじ)」と号した後、977年(貞元2年)に空也の弟子にあたる第2世・中信が堂舎を修造してその規模を拡大。「六波羅蜜寺」と改称して荘厳華麗な天台別院となり、貴族から庶民まで幅広い人々の信仰を集めるようになりました。
更に平安末期の源平の時代になると、六波羅の地は平清盛の台頭とともに絶大な権勢を誇った平家一門の邸宅が5200余りも建ち並ぶなどして拠点となり大いに栄えますが、平家の没落に伴い1183年(寿永2年)の兵火で本堂を除いて焼失。
その後も鎌倉時代に「六波羅探題」が置かれるなど、政治の中心であったことから度々兵火に遭っており、「応仁の乱」(1467~77)でも焼失。その都度、源頼朝、足利義詮や豊臣・徳川など、時の権力者たちによって復興されています。
江戸時代までは大伽藍を連ねていましたが、明治期の「廃仏毀釈」によって荒廃、寺域も縮小し、現在は民家に囲まれる狭い境内の中に、本堂と弁財天堂、宝物収蔵庫を残すのみとなっています。
このうち室町初期の1363(貞治2年)に修造された「本堂」は、鎌倉様式を伝える遺構として国の重要文化財に指定されており、1969年(昭和44年)には開創1,000年を記念して解体修理も行われ、新たに蘇った朱塗りの色鮮やかな姿はかつての華やかな時代を偲ばせます。
また本堂の背後に建つ宝物収蔵庫(宝物館)には、平安・鎌倉時代の優れた木像などの美術品を多く所蔵することで知られており、このうち秘仏で12年ごとの辰年に開扉される本尊の十一面観音立像は国宝に指定?。
脇侍(わきじ)の地蔵菩薩立像や、四天王像も平安後期のもので国の重要文化財に指定されており、このうち地蔵菩薩立像は定朝の作で、今昔物語にも伝わる「山送りの地蔵」「鬘掛(かずらかけ)の地蔵」として知られる仏像です。
中でも一番に有名なものとしては運慶の四男・康脇作で念仏を唱える口から六体の小さな阿弥陀仏像が現れる姿が印象的な「空也上人像(鎌倉期)」や、剃髪し経巻を手にした仏者の「平清盛公坐像(僧形坐像(そうぎょうざぞう))」はともに国の重要文化財に指定され、美術史上重要であるとともに、どちらも歴史の教科書にもよく登場するおなじみの像です。
この他にも運慶とその子、湛慶、運助の作といわれる運慶・湛慶坐像や、長快作の弘法大師坐像、吉祥天(きちじょうてん)立像、閻魔王坐像など、国の重要文化財に指定されているものが数多く所蔵されています。
現在も「西国三十三ヵ所」の第17番札所にして「洛陽7観音」の一つにも数えられる観音霊場として、また琵琶を奏でるインドの女神で、美や音楽、技芸にご利益がある「弁財天」として「都七福神」めぐりの一つにも数えられ、多くの参詣者が訪れています。
行事で有名なものとしては8月8日から8月10日には「迎え鐘」を撞いて先祖の霊を迎える「万燈会」が有名。
寺域は古くより京都の葬送地の一つ「鳥辺野(とりべの)」に位置し、あの世とこの世の境目である「六道(ろくどう)の辻」のある場所で、現在も「六道まいり」で有名な「六道珍皇寺」や六道の辻地蔵尊と呼ばれる「西福寺」とともに死者を追善供養する寺院として庶民の信仰を集めています。
その他にも1月1日から3日にかけての「皇服茶授与」は、平安時代に都に疫病が流行した際、空也上人が自刻の十一面観音を車に安置して市中を曳き回り、梅干と昆布を入れ仏前に献じた茶を病者に振舞い、歓喜踊躍しつつ念仏を唱えたところ、疫病を鎮めたという由緒に基づくもので、正月の恒例行事。
また空也上人は鉦(かね)や太鼓を打ち鳴らし、躍りながら念仏を唱え、「六斎念仏」の原型ともなった「踊り念仏(踊躍念仏(ゆやくねんぶつ))」の祖でもあり、12月13日から12月31日(30日まで公開)の「空也踊躍(ゆうやく)念仏(かくれ念仏)」は国の重要無形民俗文化財にも指定されています。
六波羅蜜寺の施設案内
境内
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門
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掲示板
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一願石
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十一面観音菩薩像
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受付
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客殿
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手洗所
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庭園
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弁天社
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手水(無事かえる)
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六波羅探題跡
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阿古屋塚
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平清盛公乃塚
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地蔵群
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阿弥陀如来石仏
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地蔵尊
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灯籠
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鉄門
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本堂
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大香炉
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宝物館
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方丈
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願い事の石
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なで牛
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迎鐘
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売店
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水掛不動尊・銭洗い弁天・水子地蔵尊
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門
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周辺
六波羅蜜寺の主な年間行事・カレンダー
年中行事
- 1月正月
初詣・皇服茶授与
開運厄除祈願
福徳自在初稲穂授与- 1/17
初観音
- 2月節分
節分会追儺式
開運厄除祈願・追儺式・星まつり
- 3月
彼岸会
法話会・写経会
- 8/8~8/10
萬燈会
空也上人以来の伝統行事
本堂内大文字の灯りを点じ、七難即滅・七福即正を祈願するほか、火の要心の護符の授与も
期間中は「迎え鐘」を撞くこともでき、萬燈会で迎えられた精霊は8/16の「五山の送り火」により送られる- 9月
彼岸会
法話会・写経会
- 9/11
開山忌
- 11/3
弁財天巳成金特別祈願会
- 12/13~12/31
空也踊躍念仏(かくれ念仏)
重要無形民俗文化財に指定
月並行事
- 毎月1日・16日
お聖天さまの御縁日
- 毎月7日
巳成金弁財天御縁日
都七福神の一つ
- 毎月17日
お観音さま御縁日
災難除け・病魔除けの加持、写経納経会
- 毎月24日
印仏供養会
- 辰年(12年に一度)
御本尊・十一面観世音菩薩立像御開帳