興聖寺
紅葉のトンネルで有名、道元開創の曹洞宗最初の寺院
曹洞宗永平寺派で日本曹洞五箇禅林の一つ。宗祖・道元が宋から帰国後1233年に深草に建立した曹洞宗最初の寺院。 比叡山の弾圧で道元が越前永平寺に移るまでの11年間栄えるもその後衰退、1648年永井尚政が伏見城の遺構を用い現在地に再興。 参道は琴坂と呼ばれる宇治十二景の1つで紅葉のトンネルが見事
興聖寺とは?(基本データ)
- 名前
- 興聖寺(こうしょうじ)
- エリア
- 宇治
- ジャンル
- 建立・設立
- 1227年(安貞元年)、曹洞宗の宗祖・道元が宋から帰国し建仁寺に身を寄せる
1233年(天福元年)、深草の地に「興聖宝林禅寺」として創建
1243年(寛元元年)、比叡山延暦寺の弾圧を受け道元が越前に下向し永平寺を創建して以降荒廃し4代で廃絶
1645年(正保2年)、道元開創の興聖寺の廃絶を惜しみ、永井尚政が宇治の現在地に中興 - 創始者
- [開基] 道元
[中興開基] 永井尚政(淀城主)
[中興開山] 万安英種 - 宗派
- 曹洞宗永平寺派
- 山号
- 仏徳山(ぶっとくざん)
- 本尊
- 釈迦三尊
- 寺紋
- 久我竜胆(永平寺紋)
- 札所等
- 釈迦三十二禅刹 第6番
- アクセス
- 駐車場
- あり 無料
- 拝観料
- 拝観自由
■諸堂拝観
└一般 志納300円~
※小中高の団体10名以上は無料
※1,000円以上の志納で記念品あり - お休み
- 無休
※法要や行事により、入山規制あり - 拝観時間
- 境内自由
■本堂拝観
└9:00~17:00(受付16:30まで) - 住所
- 〒611-0021
京都府宇治市宇治山田27-1 - 電話
- 0774-21-2040
- FAX
- 0774-22-4878
- 公式サイト
- 曹洞宗仏徳山 興聖寺
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興聖寺 曹洞宗近畿管区教化センター
興聖寺 曹洞禅ナビ
興聖寺の地図
興聖寺のみどころ (Point in Check)
京都府宇治市宇治山田、宇治川を挟んだ平等院の対岸にある曹洞宗永平寺派の寺院。
正式名は仏徳山(ぶっとくさん)観音導利院(かんのんどうりいん)興聖宝林禅寺。
山号は仏徳山(ぶっとくさん)で、本尊釈迦如来(釈迦三尊)。
鎌倉初期の1233年(天福元年)、曹洞宗の宗祖・道元(どうげん)が中国・宋での留学を終え帰国後、京都の南郊、深草(京都市伏見区)の極楽寺(ごくらくじ)跡に建立した「興聖宝林寺(観音導利興聖宝林禅寺)」がはじまりとされています。
僧侶の教育・育生を目指す修行道場として全国最初に開かれたことから「曹洞宗初開道場」とされ、以後11年間、曹洞宗最初の禅寺として、更には道元門下の修行の場となり栄えました。
しかし比叡山延暦寺の弾圧を受けて1243年(寛元元年)に道元が越前国に下向し同地に永平寺を開いて以降は荒廃し、さらに兵火にも遭って住持4代で廃絶となります。
その後江戸初期の1645年(正保2年)、淀城主・永井尚政(ながいなおまさ)が、摂津住吉の臨南庵より万安英種(ばんあんえいしゅ)を中興開山に迎えて5世住持とし、「宇治七名園」の一つとして知られた「朝日茶園」のあった地に再興し現在に至っています。
江戸時代には畿内を中心に末寺250余ヵ寺を抱え、諸国から多くの雲水(うんすい)が集まり修行する場となり、越前の永平寺、加賀の大乗寺、能登の総持寺、肥後の大慈寺とあわせて「日本曹洞五箇禅林」と謳われました。
現在も禅道場として全国から修行僧が集まるだけでなく、一般の人が参加できる日曜参禅会なども開かれ、座禅体験をすることができます。
本堂には本尊・釈迦三尊像を安置するほか、伏見城の遺構を移築した「血天井」や、鴬張りの廊下があることで知られています。
この点、血天井は1600年の伏見城落城の際、徳川家康の家臣・鳥居元忠以下1800人が石田三成の軍勢と交戦し、380人あまりが自刃して果てた際の血の手形が残されているもので、他にも鷹峯の源光庵、東山の養源院などのものが知られています。
また本堂の奥に建つ天竺堂には「源氏物語・宇治十帖」の手習にちなむ手習観音(てならいかんのん)を安置。 平安中後期に彫造された木造聖観音立像で、かつては源氏物語「宇治十帖」の古跡「手習の杜(てならいのもり)」に祀られていたことからこう呼ばれて親しまれています。
そして境内の一番の見どころとなっているのが、宇治川右岸に面した総門より本堂手前の竜宮造りの三門までの約200mの緩やかな坂の続く参道で「琴坂」と呼ばれています。
参道脇を流れる谷川のせせらぎの音が琴の音色に聞こえることからこう呼ばれるようになったといい、ツツジ、サツキの美しい前庭とともに「宇治十二景」の1つに数えられて古くから多くの人に親しまれているほか、「京都の自然200選」にも選ばれています。
また秋はモミジのトンネルが楽しめる紅葉の名所として有名なほか、自生するヤマブキが花を咲かせ、新緑も美しい4月末から5月初旬もおすすめです。
行事としては毎年10月の「宇治茶まつり」の際に執り行われる「茶壺口切の儀」や、境内の茶筅塚前での「茶筅塚供養の儀」が知られています。
興聖寺の施設案内
境内
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総門(石門)
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寺号標
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曹洞宗高祖道元禅師初開之道場の石標
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境内図
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石塔
興聖寺三塔
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もみ
琴坂と呼ばれる参道の南側にある台地に生育
推定樹齢300年で1982年(昭和57年)3月1日に「宇治市名木百選」に認定
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琴坂
ヤマブキ
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いろはかえで
1963年(昭和38年)3月1日に「宇治市名木百選」に認定
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山門(竜宮門)
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鎮守堂(秋葉大権現)
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鐘楼
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浴室
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薪舎
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寺務室
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媛小松(ひめこまつ)
興聖寺再興と同時に植えられたと考えられており、推定樹齢は約300年。
1981年(昭和56年)3月1日に「宇治市名木百選」に認定
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薬医門(中雀門)
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手洗屋
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庫裏(庫裡)
総受処
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鑑寺寮
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次書院
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東司
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土蔵
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方丈
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方丈内庭
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大書院
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玄関
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本堂前庭
サツキ・ツツジ
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五重石塔
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塔の島十三重塔相輪
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やまざくら
推定樹齢120年で、1981年(昭和56年)3月1日に「宇治市名木百選」に認定
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法堂(本堂)
本尊・釈迦牟尼佛
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血天井
伏見城の遺構
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準提堂
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祠堂殿(位牌堂)
小野篁作という宇治十帖古跡の「手習の杜」に祭られていた「手習観音」を安置
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天竺堂
淀藩主・永井尚政像を安置
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三面大黒尊天
正面に大黒天、右面に毘沙門天、左面に弁才天
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金明竹
開山堂の前
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石橋
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開山堂(老梅庵)
道元禅師坐像
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開山堂前庭
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永代供養塔
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墓地
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旦過寮
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経蔵(経堂)
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東司(お手洗)
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衆寮(講堂・研修道場)
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僧堂(坐禅道場)
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魚板
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不動明王像
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茶筅塚
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京都の自然二百選の表示
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駐車場
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仏徳山(朝日山)
背後の山
周辺
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宇治川
興聖寺の主な年間行事・カレンダー
年中行事
- 1月第2日曜
大般若祈祷
「大般若経」を転読し、その功徳をもって世界の平和や家内安全などを祈祷
- 2/1~2/14
涅槃会略諷経
- 2/15
涅槃会
- 2月某日
初午諷経期間
- 2月~3月某日
特別作務
- 4/8
降誕会(花まつり)
お釈迦様が旧暦の4月8日に生まれたという伝承に基づき行われる。
様々な草花で飾った花御堂を作り、誕生仏に甘茶をかけて祝う。- 5/13
楞厳会啓建
- 5/16
護持会総会
寺が末永く続くようにするために開かれる総会
- 6/15
護持会総会 壇信徒総供養
- 6月~7月
特別作務期間
- 8月上~
棚行供養
- 8/12~8/14
お盆参り
- 8/13
楞厳会満散
- 8/16
盂蘭盆法要(施餓鬼会)
無縁仏や三界万霊、即ちこの世に存在するあらゆる精霊に施しをするとともに、先祖代々の供養を行う
- 9月上~中
特別作務期間
- 9/26~9/29
開山忌
開山である道元の祥月命日に営む法会(ほうえ)
その遺徳を偲んで9/27から命日の9/29までの3日間、全国の僧侶が集まり法要をう- 10月第1日
宇治茶まつり
茶の発展に尽くした栄西・明恵・千利休ら3人の茶祖の遺徳を偲び、感謝とともに宇治茶の隆盛を祈る行事
9:00 豊臣秀吉が宇治橋三の間から茶の水を汲み上げた故事にちなんだ「名水汲み上げの儀」(宇治橋三の間)
終了後「宇治茶行列」(宇治橋~宇治公園橘島~朝霧橋~興聖寺)
10:00 「茶壺口切の儀・御献茶式」(興聖寺法堂(本堂))
11:30 「茶筅塚供養」(興聖寺山門前)
9:00~15:00 お茶席・点心席など
[茶席] 興聖寺、京都府茶業会館、宇治上神社
[点心席] 宇治上神社社務所
[お茶のみコンクール(茶香服)・抽選会場] 宇治公園橘島
興聖寺では本席を大書院と次書院で開催- 10/15
達磨忌
- 12/1日~12/5
臘八摂心
- 12/8
成道会
- 12/9
断臂摂心
- 12/31
除夜の鐘
午後11:00~
甘酒奉仕
月並行事
- 第1・第3日曜
日曜参禅会
9:00
作法を丁寧に指導してもらえるため初心者も参加しやすい- 随時
体験坐禅・写経