賀茂波爾神社(赤の宮神社)
賀茂波爾神社(赤の宮神社)とは?(基本データ)
- 名前
- 賀茂波爾神社(赤の宮神社)(かもはにじんじゃ(あかのみやじんじゃ))
- エリア
- 一乗寺・修学院
- ジャンル
- 建立・設立
- 不詳
- 祭神
- 波爾安日子神(はにやすひこのかみ)
波爾安日女神(はにやすひめのかみ) - ご利益
- 方除、厄除
- 例祭
- 5/12 御蔭祭(路次祭)
- 神紋・社紋
- アクセス
- 駐車場
- 拝観料
- 無料
- お休み
- 拝観時間
- 境内自由
- 住所
- 〒606-8105
京都府京都市左京区高野上竹屋町36 - 電話
- 075-781-0010(下鴨神社)
- FAX
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- 公式サイト
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賀茂波爾神社(赤の宮神社)の地図
賀茂波爾神社(赤の宮神社)のみどころ (Point in Check)
京都市左京区高野、鴨川上流の高野川沿い、詩仙堂や狸谷山不動院など史跡の多いの一乗寺地域の西隣に位置する高野地区の住宅地に鎮座する神社。
賀茂御祖神社(下鴨神社)の境外摂社(第4摂社)で、神紋は下鴨神社と同じ鴨葵。
地元民からは「赤の宮神社」の名で親しまれています。
祭神は天照大神の兄弟神にあたる「波爾安日子神(はにやすひこのかみ)」と「波爾安日女神(はにやすひめのかみ)」で、大地を守護し、万物の生成発展、殖産興をはじめ、方除、火災、災難、疫病、厄除けなど、様々なご利益がある神として信仰されています。
この点、神社名の「はに」は祭神名から、あるいは鎮座地のそばを流れる高野川の古名「埴川(はに)」から来たという説もあり、また埴川の名は上質の粘土(赤土、はに)が産出したからといわれており、いずれにしても神社名は土器に由来しているといえます。
創建年代・鎮座地は不明ですが、平安中期の927年(延長5年)に成立した「延喜式神名帳」に愛宕郡の式内社に比定されている神社としてその名が見られることから、それよりも昔、平安時代以前から神祭用の土器を作る集団により祀られていたと考えられています。
社伝によるとその後、賀茂波爾神社が衰退し、安土桃山から江戸初期にかけて赤ノ宮稲荷が勧請され、稲荷神と迦遇突智神(かぐつちのかみ)を併せて祀り「赤の宮稲荷大明神」と呼ばれていたといいます。
ちなみに今でも社殿横に稲荷社はありますが、これは昭和期に創祀されたものであるとのことです。
そして「赤の宮神社」の通称は、この権九郎稲荷社が勧請された頃に社殿が朱に塗られており人々が「赤の宮」と呼ぶようになったからとも、古来赤土を使って土器類を造る氏族の信仰を集めたことが由来ともいわれています。
現在地に遷されたのは江戸前期の1671年(寛文11年)、あるいは1679年(延宝7年)のことで、高野川東岸はかつてはいったん川が氾濫すると人馬も通ることもできくなることから、住む人もいない荒地でしたが、たまたまこの地を訪れた大坂の商人・豊後屋又兵衛はその有様を見て開墾を思い立ち、後水尾上皇が修学院離宮へ行幸するあたり道路を建設することを知るとその建設を申し出、私財を投じて道路を完成させます。
そしてその褒賞として道路の両側の荒地を与えられると、荒地を開拓して村落が生まれたといいます。
神社が現在地に遷座したのはその後と考えられ、新たに誕生した旧田中村(高野地域)の産土神として、村人たちに信仰されてきたようです。
ちなみに村人は村の始まりを石に刻んで残そうと発起して石碑を建立しており、その石碑は神社の鳥居の右に現存しています。
その後、明治初期の1877年(明治10年)に賀茂御祖神社(下鴨神社)の摂社となり、現在は京都三大祭の一つである「葵祭」の前に行われる5月12日の「御蔭祭(御生神事)」において「路次祭」が行われ、下鴨神社の祭神に舞楽「還城楽(げんじょうらく)」が奉納される場所として知られています。
その他の注目点としては、舞殿の横にある「波爾井清水」はかつては御供水として下鴨神社の神前に奉られていた湧水で、現在はポンプで汲み上げてはいますが、京の名水の一つとして水を求めに来る参拝者が絶えません。
賀茂波爾神社(赤の宮神社)の施設案内
西側の鳥居から入ると正面に社務所
左に向うと南面した社殿がある
境内
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鳥居と社号標
境内西側
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高野川原開墾来歴碑(たかのがわらかいこんらいれきひ)
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参道
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社務所
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左折して参道
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蔵
参道右手
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祓所
参道左手
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舞殿
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拝殿・本殿
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手水舎(波璽井御神水)
御薬水
舞殿右手
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末社・権九郎稲荷社
舞殿右奥 千本鳥居風
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クスノキの大木
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駐車場
参道左手に広い祭祀場があるが、普段は駐車場になっている
関連
周辺
賀茂波爾神社(赤の宮神社)の主な年間行事・カレンダー
年中行事
- 1/1
歳旦祭
- 4月第1日曜
末社稲荷社大祭
- 5/12
下鴨神社 御蔭祭 赤宮路次祭
葵祭の前祭の一つで5月12日に行われる下鴨神社の「御蔭祭」は上高野の御蔭神社に鎮まる祭神の荒魂を下鴨神社に新たに迎えるという非常に重要な儀式
荒魂を迎え12時半に御蔭神社を出発した行列は、13時10分に摂社・赤の宮神社にて「赤宮路次祭」の神事を執り行い、舞楽が奉納され、その後14時10分頃に赤の宮を出立し下鴨神社へと戻る- 5/12
例祭(御蔭祭り)
「赤宮路次祭」に合わせて赤の宮の氏子区域でも各町内毎に「御蔭祭り」と称してお祭りが開かれ、露店も多く出店して大いに賑わう
前日の宵宮では十二提灯の屋台、当日の本宮では子供神輿の巡行もあり、町内ごとに小さな神輿が多く出て町内を練り歩く
5/11 宵宮
十二提灯屋台の巡行
5/12 本宮
子供神輿は15時半頃- 6/30
大祓い
茅の輪くぐりあり
- 8/17
交通安全祈願祭
- 10/23
霜降祭
- 11/17
火焚祭
- 12月第1日曜
末社稲荷社大祭
月並行事
- 毎月1日・17日
月次祭