萬福寺
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中国風の伽藍が印象的な黄檗宗大本山、都七福神の布袋
500の末寺を持つ三大禅宗・黄檗宗大本山。1661年明の高僧隠元隆琦が開山。 伽藍や仏像、儀式作法まで中国風の明朝様式を受け継ぎ異国情緒が漂う。 天王殿の福徳円満・太鼓腹の布袋尊は都七福神の一つ。木魚の原型である開版、総門屋根の摩伽羅像、卍崩の勾蘭も印象的。 精進料理の普茶料理に座禅研修も
萬福寺とは?(基本データ)
- 名前
- 萬福寺(まんぷくじ)
- エリア
- 宇治
- ジャンル
- 建立・設立
- 1654年(承応3年)、中国・明の高僧隠元隆琦が長崎・興福寺の僧・逸然性融らの招きに応じ来日
1658年(万治元年)、隠元が江戸にて江戸幕府第4代将軍・徳川家綱に拝謁
1660年(万治3年)、江戸幕府により山城国宇治に土地が与えられる
1661年(寛文元年)、隠元の故郷福州の寺と同じ「黄檗山 萬福寺」の名で開山
1876年(明治9年)、臨済宗黄檗派から宗派を「黄檗宗」に変更 - 創始者
- 隠元隆琦(明の高僧・寒天の名付けの親で隠元豆や孟宗竹、西瓜、蓮根などを日本にもたらす)
- 宗派
- 黄檗宗大本山
- 山号
- 黄檗山
- 本尊
- 釈迦如来
- 寺紋
- 丸に三つ葉葵(徳川葵)
- 札所等
- 都七福神(布袋)
- アクセス
- 駐車場
- 萬福寺南側大駐車場
普通車 90分500円(超過30分毎20に0円)
バス 終日2,000円
※普茶料理を注文した場合無料 - 拝観料
- 大人 500円(団体450円)
高校生・大学生 500円(団体300円)
中学生 300円(団体250円)
小学生 300円(団体200円)
※団体割引は30名以上 - お休み
- 無休
- 拝観時間
- 9:00~17:00(受付16:30まで)
■普茶料理
└11:30~14:30(着席13:00まで) - 住所
- 〒611-0011
京都府宇治市五ヶ庄三番割34 - 電話
- 0774-32-3900
- FAX
- 0774-32-6088
- 公式サイト
- 黄檗宗大本山 萬福寺
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黄檗山萬福寺 YouTube
黄檗山 萬福寺 臨黄ネット
黄檗宗 全日本仏教会
布袋尊 黄檗山萬福寺 日本最古 都七福神
萬福寺の地図
萬福寺のみどころ (Point in Check)
京都府宇治市黄檗に位置する寺院で、「万福寺」とも表記されるが、宗教法人としては「萬福寺」です。
臨済宗、曹洞宗とともに日本でいう「日本三禅宗」の一つ「黄檗宗(おうばくしゅう)」の大本山ですが、日本の近世以前の仏教各派の中では最も遅く、江戸時代に入って開宗されました。
宗派については、当初は臨済宗の流れを汲み「臨済宗黄檗派」と称していましたが、明治期に入った1876年(明治9年)に宗派を「黄檗宗」に改宗し現在に至っています。
中国の明の僧・隠元隆琦(いんげんりゅうき)によって開創。
隠元は中国の明朝時代の臨済宗を代表する僧で、元々は中国福建省の福州府福清県にある黄檗山萬福寺の住職でした。
その後日本からの度重なる招請を受け、1654年、63歳の時に弟子20名を伴って来朝。
後水尾法皇や徳川幕府の崇敬を得て、1659年(萬治2年)、4代将軍・徳川家綱より宇治大和田の現在地に寺地を賜ると、1661年(寛文元年)に新しい禅寺を創建します。
伽藍は自分が住持を務めていた福建省の黄檗山萬福寺(古黄檗)に似せてほしいとの思いが込められているといい、また寺名も中国の自坊と同じ「黄檗山萬福寺」と命名されました。
ちなみにこの地は元々は近衛家の所領で、崇敬を受けていた後水尾天皇の生母の別邸があった場所だといいます。
伽藍は1679年(延宝7年)にはほぼ完成しますが、隠元禅師はそれを待たず1673年(寛文13年)に亡くなっています。
萬福寺の最大の特徴とされているのが、伽藍や仏像、儀式作法から精進料理に至るまで、そのほとんどが中国風(明朝式)であること。
禅宗が日本に伝えられた際、臨済宗や曹洞宗の寺院は日本風に姿を変えたのに対し、萬福寺では中国風(明朝式)の雰囲気をそのままに伝えており、日本の一般的な仏教寺院とは異なった雰囲気が体験できるのが魅力です。
その他に隠元禅師の来日により日本にもたらされたものとして、美術・建築・印刷・医術・音楽・文学・史学のほか、煎茶や普茶料理、禅師の名前のつけられた隠元豆や西瓜・蓮根・孟宗竹(タケノコ)・木魚などもがあります。
また当時の江戸時代の文化全般に影響を与えたといわれています。
萬福寺の境内は総門を入ると右に放生池があり、そこから三門、天王殿、大雄宝殿、法堂が東へ一直線に並んでいます。
このうち本堂にあたるのが大雄宝殿で、本尊の釈迦如来座像のほか、十八羅漢像が安置されています。
この他に注目すべきものとしては、まず玄関にあたる天王殿に祀られている范道生作の「布袋尊(弥勒菩薩)」の像が何といっても有名。
唐の時代に実在した僧・契此がルーツとし、中国では弥勒菩薩の化現として信仰されているといい、ふくよかな太鼓腹に福耳と愛嬌のある笑顔が印象的で、「京都都七福神」の一柱として崇められています。
次に僧侶が食事をする斎堂(さいどう)の前に吊るされ、時間を告げる際に叩かれる木製の「開梛(かいぱん)」は、木魚の原型ともいわれ、魚の形をしたユニークな造形は寺のシンボルとして御朱印やお守りなどの意匠としても使用されています。
更に説法をする場所である法堂(はっとう)の前にある中国風の雰囲気を醸し出す「卍くずし」の形の勾欄や、伽藍堂に祀られている関聖大帝菩薩(三国志の英雄・関羽)なども、見逃せないポイントです。
その他に夏は蓮の名所として有名なほか、坐禅や写経の体験、精進料理にあたる「普茶料理(ふちゃりょうり)」を楽しむのもおすすめです。
萬福寺の施設案内
アクセス
境内の西側にJR奈良線と京阪宇治線の「黄檗」駅があり、2つの駅は若干離れた位置にありますが、萬福寺まではともに徒歩5分とアクセスは非常にしやすい位置にあります。
伽藍
伽藍は西を正面とし、左右相称に整然と並んでいます。
総門を入ると右に放生池があり、そこから三門、天王殿、大雄宝殿、法堂が東へ一直線に並んでおり、その両端に諸堂が整然と配置され、全てが回廊で結ばれています。
この点、伽藍の玄関口にあたる天王殿と、本殿にあたる大雄宝殿の間をロの字状に結ぶ回廊に沿って対称的な位置で
右側(南側)に鐘楼、伽藍堂、斎堂
左側(北側)に鼓楼、祖師堂、禅堂
と並んでいます。
この他に三門~天王殿間の参道を左(北)に折れたところに開山の塔所である松隠堂と呼ばれる一画があり、開山堂、舎利殿などが建っています。
中国風の明朝様式(明朝末期頃)のデザインが特徴的で、材料も南方産のチーク材が用いられているといいます。
「卍くずし」の勾欄(高欄)や「黄檗天井」と呼ばれるアーチ形の天井、円形の窓、扉に彫られた「桃符」と呼ばれる桃の実の形をした飾りなど、日本の他の寺院ではあまり見かけないデザインや技法が多用されていて、見る人を異国の地にいるかのような気分にさせてくれます。
周辺
宇治市の中では北の方にあたり、南にある三室戸寺や平等院などがある宇治橋周辺まではやや距離があります。
ただしJRや京阪では1駅ないし2駅であることから、電車を使えば一緒に回ることは十分に可能な距離です。
総門
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総門
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摩伽羅
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石標
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看板
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駒蹄影園碑
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龍目井
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竜目井
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白雲庵
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参道
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看門寮
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参道
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石碑
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放生池
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檗林学舎(学生寮)
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時刻表
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石標
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隠元藪
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石碑
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境内図
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菊舎尼句碑
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石標
三門~天王殿
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三門
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通霄路(窟門)
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白雲関(窟門)
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境内図
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拝観受付
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休憩所
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WC
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参道
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天王殿
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布袋像
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韋駄天
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案内図
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手水鉢
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池
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隠元豆
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看板
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宝篋印塔
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八幡宮祠堂
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開山大師手植菩提樹
大雄寶殿・法堂
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大雄寶殿(本堂)
本尊釈迦三尊像(脇侍は阿難と迦葉)、十八羅漢像、扉に桃
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月台
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回廊
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怨親平等塔
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慈光堂(納骨堂)
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西方丈
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法堂
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卍崩しのデザイン
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中庭
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東方丈
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甘露堂
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回廊
境内北側
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通玄門
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石標
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参道
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開山堂
扉に桃
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卍崩しのデザイン
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松隠堂
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侍真寮
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舎利殿
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回廊
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中和園
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中和井
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石球
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中和井碑
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藤棚
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池
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筆塚
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寿塔
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石碑亭(亀趺)
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香椿
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禅堂書院潜修禅
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鐘楼・合山鐘
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回廊
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鼓楼
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祖師堂
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禅堂(選佛場)
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寮舎(北寮)
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隠寮
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ヒマラヤ杉
境内南側
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回廊
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黄檗樹
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窟門
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売茶堂
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有聲軒
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売茶翁顕彰碑
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茶具塚
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聯燈堂
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鐘楼
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伽藍堂
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関聖大帝菩薩(関羽)
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斎堂
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雲版
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開梛(魚梛)
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生飯台
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ベンチ
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絵馬掛
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知客寮
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双鶴亭
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通路
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朱印所
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寺務所
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五雲居
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黄龍閣
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黄龍閣別館
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典座
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庫裡
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売店黄檗
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お休み処
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お手洗
塔頭(境外南東側)
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南門
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石標
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参道
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文華殿(宝物館)(黄檗文化研究所)
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歌碑
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全日煎事務局
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瑞光院
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法林院
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分岐点
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東林院
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聖林院
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みみづく地蔵尊
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別峯院
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緑樹院
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青少年文化研修道場
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歌碑
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慈福院
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旧陸軍火薬庫土塁トンネルの遺構
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陸軍省の石標
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本山駐車場(大駐車場)
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案内図
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WC
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長松院
塔頭(境外北西側)
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天真院
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銀杏庵
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万寿院
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紫雲院
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萬松院
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天光塔
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金成不動尊
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萬松院駐車場
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萬松閣
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龍興院
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出世地蔵尊
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宝蔵院
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鉄眼一切経版木収蔵庫
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宝善院(干支の寺)
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石段
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黄檗山北界
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石標
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獅子林院
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小便地蔵尊
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画堂
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真光院
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華蔵院
黄檗霊園
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黄檗霊園
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北向地蔵尊
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石段
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漢松堂
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威徳殿
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華僑墓地(京都華僑霊園)
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黄檗の碑
関連
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隠元橋
周辺
萬福寺の主な年間行事・カレンダー
年中行事
- 1/1~1/3
新年年頭法要
10:30より大般若六百巻転読法要
- 1/17
百丈忌
- 2/15
涅槃会
- 3/11
東日本大震災物故者慰霊法要
- 4/3
宗祖隠元禅師開山祥當忌
- 4/8
降誕会
- 4月第3日曜
佛供講法要
- 5/8
厳有忌
- 5月第3土日
全国煎茶道大会
- 7/13~7/15
中元法要
- 7/16
祥當売茶忌
- 9/19
法皇忌
- 9/23
北向地蔵尊彼岸回向
- 10月
月見の煎茶会
- 10/5
達磨忌
- 10月第3金曜より4日間
普度勝会(中国祭)
毎年秋に行われる中国の盂蘭盆行事で、日本に在住する華僑の人々が祖先の霊を慰めるために行う中国式の先祖供養
本堂・大雄宝殿前には三界萬霊をお祀りした本格的な中国風の装飾の「餓鬼壇」が設けられるほか、竹材と紙で作られたあの世の家「冥宅」が立ち並び
また地獄を模した壇上には花や中国菓子・料理などが供えられ、吊られた提灯や中国の竹線香の煙が立ち昇る様子は異国情緒たっぷり
金曜日の前夜祭、土曜日の本祭1日目、日曜日の本祭2日目、月曜日の後祭の4日のスケジュールで、3日目の日曜日の本祭2日目が一番の見どころ
14時より、爆竹の鳴る中で神戸舞獅隊による「獅子踊り」が奉納され、獅子に頭を噛んでもらうと1年分の福が授かる
賽銭が撒かれる「出天進表」
鯉を池に放つことで無駄な殺生を戒め、自然の恵みに感謝する「放生会」などが執り行われ
夜の19時半頃からはあらゆる霊を供養する法要で、数ある黄檗のお経の中でも最も音楽的で中国的といわれる「施餓鬼法要」が行われ、撒かれる饅頭はご先祖にお供えすると家内安全のご利益があるという
そして法要で使用したものは全て燃やされ、先祖の霊をともに冥府へと送られるという罪滅焼却の「お焚き上げ」で最高潮を迎える
イベントの一環として太極拳演舞の奉納なども- 11/4
慈愍忌
- 12/1~12/8
臘八大接心
- 12/8
成道会
- 12/13
煤払い
- 12/29
餅つき
- 12/31
除夜の鐘
15:00より大般若六百巻転読法要
その後鐘撞き・年越そば・甘酒の振る舞いなども
月並行事
- 毎月3日
開山忌
- 毎月8日
ほていまつり