伏見十石舟・三十石船乗船場
伏見十石舟・三十石船乗船場とは?(基本データ)
- 名前
- 伏見十石舟・三十石船乗船場
(ふしみじゅっこくぶね・さんじゅっこくぶねじょうせんじょう) - エリア
- 伏見・桃山
- ジャンル
- 建立・設立
- 江戸時代に淀川を渡り伏見~大阪間を往来した客船は三十石船と呼ばれ、明治末期頃までその姿が見られた
1997年(平成9年)、屋形船の遊覧船として復活 - アクセス
-
■十石舟のりば
- 京阪本線・宇治線「中書島」駅下車 徒歩約5分
- 京阪本線「伏見桃山」駅下車 徒歩約15分
- 近鉄京都線「桃山御陵前」駅下車 徒歩約15分
- JR奈良線「桃山」駅下車 徒歩約20分
- 京都市営バス「中書島」(19・20・22・81・特81・南3・南8号系統)下車 徒歩約5分
- 京阪バス「中書島」(6・24・24A系統)下車 徒歩約5分
■三十石船のりば
- 駐車場
- なし
- 拝観料
- ■十石舟・三十石船ともに
├中学生以上 1000円
└小学生以下 500円
※団体割引は10名以上(5%引) - お休み
- 下記の期間以外
- 拝観時間
- ■十石舟(月桂冠大倉記念館裏乗船場)
└4/1~11/30
※月曜運休(4・5・10・11月は月曜も運航)
10:00~11:20、13:00~16:20の間の20分毎
夜間・夏季(8月)・秋季運航は要問合せ
定員15名
所要時間 約55分(往復)
月桂冠大倉記念館裏乗船場発→三栖閘門下船(見学)→乗船→月桂冠大倉記念館裏乗船場着
■三十石船(寺田屋浜乗船場)
├4月~5月の土日祝および連休
└10月~11月中旬までの土日祝
9・10・11・13・14・15時の毎時35分(1日6便)
定員30名
所要時間 約40分(往復)
寺田屋浜乗船場 発→三栖閘門下船(見学)→乗船→寺田屋浜乗船場 着
※運航日・出航時間は季節・天候により急遽変更される場合あり - 住所
- 〒612-8043
京都府京都市伏見区本材木町701(十石舟)
京都府京都市伏見区南浜町(三十石船) - 電話
- 075-623-1030(伏見観光協会)
- FAX
- 075-623-1039(伏見観光協会)
- 公式サイト
- 十石舟・三十石船のご案内 NPO法人伏見観光協会
NPO法人伏見観光協会 Facebook
伏見十石舟・三十石船乗船場の地図
伏見十石舟・三十石船乗船場のみどころ (Point in Check)
京都市伏見区本材木町(十石舟)および南浜町(三十石船)、京阪「中書島」駅にほど近い場所にある観光船の乗船場。
観光船は酒蔵を中心とした伏見の町並みを楽しめる屋形船仕様の遊覧船で、それぞれ「十石舟」「三十石船」と名づけられています。
名水に恵まれ、現在も全国有数の酒処として知られる伏見は、かつては秀吉によって整備された伏見城の城下町、そして江戸時代には淀川舟運の拠点として栄えました。
そしてこれは江戸初期の豪商・角倉了以(すみのくらりょうい)による高瀬川の開削がきっかけでした。
二条から九条まで鴨川と併走し、その後は伏見で宇治川に合流する高瀬川水運によって京都の洛中は伏見、更に淀川を経て大坂と結ばれることとなり、その中継地点である伏見は交通の要衝として輸送船が数多く行き来し、酒や米などの物資が運ばれる商業都市として、また旅人なども輸送する宿場町として大いに発展を遂げたのです。
しかし明治期の近代化に伴い明治5年頃から淀川に蒸気船が就航するようになると、乗船数も少なく、また動力ではなく人力に頼る三十石船は次第に蒸気船に置替えられていき、明治末期には姿を消すこととなったのでした。
その後、地元住民により1991年(平成3年)から伏見を流れる川の美化を進めるとともに、川舟を復興して観光資源とする取り組みが開始され、1997年(平成9年)に遊覧船として再現し復活。現在は観光船として人気を集めています。
ちなみに船は当時伏見・大阪間を往来していた船のことを三十石の米を積んでいた事にちなんで「三十石船」と呼んでいたところから「三十石船」の名で、またこれより定員数の少ない「十石舟」と呼ばれる船も運行されています。
この点「十石舟」は一般観光用で定員15名、月桂冠大倉記念館の裏南側の宇治川派流に架かる弁天橋のそばにある乗船場を発着し、靴を履いたままで木の椅子に座るスタイルで遊覧が楽しめます。
一方「三十石船」は団体用で定員30名、坂本龍馬ゆかりの寺田屋にほど近い寺田屋浜の乗船場を発着し、広い船内で靴を脱いでゆったり過ごすことができます。
航路は濠川(ごうがわ)に設けられ、蓬莱橋、京橋をくぐって宇治川派流を進み、濠川との合流地点から南へ向かい、伏見港公園を通って三栖閘門までを折り返します。
この折り返し地点の「三栖閘門(みすこうもん)」は、水位の違う宇治川と濠川を結ぶ、いわば船のエレベーターで、ここで一度下船し、三栖閘門資料館の見学などができるようになっています。
ちなみに三栖閘門は1929年(昭和4年)に造営されてから伏見の水運の盛栄を支えてきた、歴史的にも大変貴重な門で、2007年(平成19年)には、「三栖閘門資料館(旧操作室)」が復元された三十石船、十石舟とともに「伏見の淀川船運関連遺産」として経済産業省の「近代化産業遺産」に認定されています。
観光船のルートとなっている宇治川派流及び濠川(伏見城の外堀)沿いは酒蔵が立ち並び両岸を柳並木に囲まれた風情ある場所で、歴史の刻まれた街並みをタイムスリップしたような気分でゆったりとめぐることができ、音声ガイドに加え、見どころが近付くと船頭さん自ら案内をしてくれます。
また寺田屋事件で怪我をした龍馬が、しばらく薩摩藩邸にかくまわれた後、妻のおりょうとともに薩摩へ向かった「日本最初の新婚旅行」もこの三十石船がスタートだっといい、乗船場のそばには近年二人の仲睦まじい姿の銅像が建てられました。
この他にも、明治期の酒蔵を利用した「月桂冠大倉記念館」や、乗船場の正面には坂本龍馬が襲われ、命を落としかけた「寺田屋」、更に十石舟乗り場の近くには島の弁天さんと呼ばれる赤壁に囲まれた「長建寺」などがあり、併せて訪問するのもおすすめです。
十石舟は往復55分、三十石船は往復40分で、ともに大人1000円、子供500円
期間は4月~11月ですが、三十石船は観光シーズンの春と秋の季節限定で、しかも土日祝のみと運航日が少ないため要確認です。
そして宇治川派流の京橋~であい橋の間の川沿いには、地元の小中学生の手で植えられたという150本の桜が植えられており、春は船上から桜を楽しむこともできます。
この他にも初夏には1万2000株の紫陽花を楽しむこともできます。
伏見十石舟・三十石船乗船場の施設案内