青蓮院門跡
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青不動と門前の大楠で有名な天台宗の門跡寺院
天台宗三門跡の一つ。最澄以来の比叡山の住坊青蓮坊が発祥。 平安末期に鳥羽上皇第7皇子の覚快法親王が入寺後門跡寺院に。 「愚管抄」の慈円や室町6代将軍足利義教も門主経験者。 江戸期に仮御所となり「粟田御所」の別名。 国宝で日本三不動の青不動と市天然記念物の門前の大楠でも有名
青蓮院門跡とは?(基本データ)
- 名前
- 青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)
- エリア
- 祇園・東山
- ジャンル
-
寺社 茶室 国宝絵画 史跡 市天然記念物 楠 紅葉 馬酔木 霧島躑躅 萩 近畿三十六不動尊 神仏霊場会 天台五門跡 東山花灯路 除夜の鐘
- 建立・設立
- 1150年(久安6年)、比叡山東塔の南谷にあった最澄以来の比叡山の住坊・青蓮坊より下山し三条白川に青蓮院を建立
1177年、鳥羽上皇第7皇子の覚快法親王が入寺し、以後皇族や摂関家の子弟が門主を務める皇室ゆかりの門跡寺院に
鎌倉時代、河川の氾濫を避ける形で高台の現在地へ移転 - 創始者
- 行玄
- 宗派
- 天台宗
- 山号
- なし
- 本尊
- 熾盛光如来
- 寺紋
- 十六菊紋(十六八重表菊)
- 札所等
- 近畿三十六不動尊 第19番
神仏霊場巡拝の道 第115番 - アクセス
- 駐車場
- バス3台分(無料)
自家用車5台分(無料) - 拝観料
- ■通常
├大人 500円(団体450円)
├高校生 400円(団体350円)
├中学生 400円(団体300円)
└小学生 200円
※団体割引は30名以上
■ライトアップ
├大人 800円
└小中高生 400円 - お休み
- 無休
- 拝観時間
- ■通常
└9:00~17:00(受付16:30まで)
■春・秋にライトアップを開催
└18:00~22:00(受付21:30まで) - 住所
- 〒605-0035
京都府京都市東山区粟田口三条坊町69-1 - 電話
- 075-561-2345
- FAX
- 075-561-0383
- 公式サイト
- 天台宗 青蓮院門跡
青蓮院門跡 Facebook
青蓮院門跡 Instagram
第19番 青蓮院門跡 近畿36不動尊霊場会 公式サイト
青蓮院門跡の地図
青蓮院門跡のみどころ (Point in Check)
京都市東山区粟田口(あわたぐち)三条坊町にある、比叡山延暦寺を総本山とする天台宗の寺院。
古くより皇室と関わり深く、皇室や摂関家の子弟が入寺する格式の高い「門跡寺院」で、梶井(三千院)・妙法院とともに「天台宗三門跡」の一つ。
現在も妙法院・三千院・曼殊院・毘沙門堂とともに「天台宗五門跡」の一つにも数えられ、粟田宮(粟田御所)、粟田口御所、東山御所とも呼ばれている由緒ある寺院です。
開基は最澄で、本尊は大日如来の仏頂尊である熾盛光如来(しじょうこうにょらい)曼荼羅。
他の門跡寺院同様に最澄以来の比叡山の住坊である「青蓮坊」を発祥とし、元々は785年(延暦4年)に伝教大師最澄が、比叡山上に延暦寺を開いた時の僧坊の一つでした。
平安末期の1144年(天養元年)、比叡山東塔南谷にあった青蓮坊が、藤原師実(もろざね)の子で天台座主第12代・行玄(ぎょうげん)の時に「青蓮院」となったのがはじまり。
そして鳥羽上皇の皇后・美福門院(びふくもんいん)の祈願所として「青蓮院」の院号を授けられ、東塔南谷の本坊とされました。
その後1153年(仁平3年)に鳥羽法皇が比叡山の本坊の他に京都での里坊として三条白川に白川坊舎を建て、第7皇子・覚快法親王(かくかい)が入寺。
以来代々皇族や摂関家の子弟が入寺する門跡寺院となり、多くの天台座主を当院から輩出するなどして栄えました。
とりわけ平安末期から鎌倉初期の第62代天台座主も務めた第3代門主・慈円(じえん)の時代に宗風は大いに振興。
「愚管抄」で有名な慈円は歌道にも優れ、密教にも通じて、弟子として法然(ほうねん)、親鸞(しんらん)を輩出していることから、浄土宗や浄土真宗の聖地にもなっています。
特に親鸞はこの院で出家得度していることから本願寺との関係が密となり、明治期まで歴代の本願寺法主(ほっす)は青蓮院で得度するのが慣例だったといいます。
室町時代には足利幕府との関係も深まり、足利義満の子・義円が門跡となった後、還俗して6代将軍・足利義教(よしのり)になったことは有名です。
江戸後期には後桜町上皇(ごさくらまち上皇)の仮御所となったことから「粟田御所(あわたごしょ)」の別称で呼ばれるように。
これは1788年(天明8年)1月30日の「天明の大火」によって御所が炎上し、仮御所として上皇が避難した際、庭内の「好文亭」が御学問所として用いられたためでした。
殿舎の中心は初めは白川坊にあり、後に吉水坊に移り、現在地は十楽院のあった場所とされています。
堂宇はしばしば兵火や火災に遭っており、近年では1893年(明治26年)に本堂をはじめほとんどが焼失。
1895年、1909年に宸殿(しんでん)、対面所、小御所、玄関などが再建され、本堂(熾盛光堂)は清水竹林院(きよみずちくりんいん)の建物が移築されています。
境内は宸殿、小御所、熾盛光堂等の建物と池泉回遊式の庭園などで構成。
境内の殿舎はすべて渡り廊下でつながっていて、熾盛光如来曼荼羅が安置されている本堂、親鸞聖人が得度を受けたといわれる寝殿などがあります。
庭園には名園が多く、
室町時代の伝・相阿弥(そうあみ)作で粟田山(華頂山?)を借景にその山裾を利用した池泉回遊式庭園「築山泉水庭(林泉)」は史跡・名勝
江戸初期の伝・小堀遠州(こぼりえんしゅう)作の黒書院の庭「霧島(きりしま)の庭」
伝・大森有斐(ゆうひ)の作の「好文亭(こうぶんてい)前庭」
宸殿前の「苔の庭」などがあります。
寺宝も多く、「絹本著色不動明王二童子像」は日本三不動の一つ「青不動」として名高く、国宝に指定。
他にも国の重文として
「宸殿襖絵(ふすまえ)の金地著色浜松の図17面」(伝住吉具慶筆)
「紙本墨書御消息(ごしょうそこ)(後光厳院(ごこうごんいん)宸筆(しんぴつ))」
「紺地金泥大灌頂光明真言(だいかんじょうこうみょうしんごん)」(光格(こうかく)天皇宸筆)
などがあり、そのほか歴聖宸翰(しんかん)、狩野(かのう)派筆画、書跡、古什器(こじゅうき)など多岐に渡っています。
境内地全域約1万坪は「青蓮院旧仮御所」として国の史跡に指定。
また門前にそびえる「大楠」は親鸞聖人お手植えとされ、京都市の天然記念物にも指定され寺のシンボル的存在となっています。
その他にも東山山頂には飛地境内の「大日堂」と「将軍塚」があり、庭園や市街地の眺めもすばらしく夜景スポットにもなっています。
この点、2014年(平成26年)10月には、将軍塚に新たに移築再建の大護摩堂「青龍殿」と、新築で木造の「大舞台」が建立され、国宝の「青不動」が青龍殿の奥殿に安置されました(それまでは奈良国立博物館に寄託されていた)。
四季の草花が楽しめることでも有名で、5月の連休の頃になると小堀遠州による「霧島の庭」では霧島つつじが真っ赤に。
また秋は紅葉で華やかに彩られ、とりわけ華頂殿から眺める秋の庭園は実に見事です。
春と秋には境内全域をライトアップした特別拝観(夜間拝観)も行われ、宸殿前は青いライトで幻想的な雰囲気に包まれます。
青蓮院門跡の施設案内
門前
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入口
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石標
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境内図
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親鸞聖人得度聖地
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薬医門
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駐車場
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将軍塚行バスのりば
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粟田焼の碑
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植髪堂
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子授け観音像
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親鸞聖人遺髪塔
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地蔵尊
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新寮
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富春亭
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土蔵
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クスノキ
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クスノキ
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長屋門
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石段
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四脚門(御幸門)
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クスノキ
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クスノキ
主要伽藍
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拝観玄関
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寺務所
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売店
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華頂殿(書院)
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石庭
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WC
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宸殿
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宸殿前庭(苔庭)
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左近の桜
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右近の橘
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石庭
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大玄関(車寄)
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小御所
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本堂(熾盛光堂)
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青不動
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庭園入口
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相阿弥の庭(泉水庭)
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一文字手水鉢
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龍心池
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跨龍橋
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宮城野の萩
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小堀遠州霧島の庭
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霧島つつじ
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叢華殿
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吉水蔵
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収蔵庫
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神輿型燈籠
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茶室好文亭
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大森有斐の庭
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日吉社
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竹林
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西方浄土の庭
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井戸
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クスノキ
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鐘楼
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親鸞童形像
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親鸞聖人歌碑
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出口
将軍塚
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山門
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青蓮院行バスのりば
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大日堂
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大日堂由来碑
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紅葉
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WC
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青龍殿
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奥殿
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大舞台
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茶室光庵
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東郷元帥手植松
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将軍塚
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黒木大将手植松
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西展望台
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茶所
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庭園入口
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庭園
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紅葉
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東屋
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大隈重信後継之松
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庭園出口
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東山山頂公園
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駐車場
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華頂道
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知恩院三門
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知恩院道
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WC
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知恩院南門
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円山公園
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八坂神社
青蓮院門跡の主な年間行事・カレンダー
年中行事
- 1/1
修正会
- 1月満月の日
初護摩
- 2月節分
節分会
- 3月
本院 夜の特別拝観
京都東山花灯路期間
- 3月春分の日~5/5の土日祝
茶室 「好文亭」特別拝観
10:00~15:30
- 3月下~4月中
本院・将軍塚 夜の特別拝観
春のライトアップ
- 8/16
五山の送り火
将軍塚にて精霊回向法要および送り火鑑賞会
- 8月下
地蔵盆
- 10月第2日曜
熾盛光如来大法要
- 10月体育の日
粟田神社神輿祭 青蓮院参詣儀式
- 10月下~12月上
本院・将軍塚 夜の特別拝観
秋のライトアップ
- 11/1~11/30
茶室 「好文亭」特別拝観
10:00~15:30
- 12/31
除夜の鐘
月並行事
- 満月の日
月護摩
- 毎月28日
青不動明王護摩供
花ごよみ
馬酔木(アセビ)
小堀遠州による青蓮院庭園に霧島つつじなどとともに
霧島躑躅(キリシマツツジ)
江戸時代、小堀遠州作の「霧島の庭」の好文亭裏側の山の斜面から一面に霧島つつじが植えられている
5月上旬のGW頃が見頃で、霧島つつじの深紅色が新緑の緑によく映える萩(ハギ)
華頂殿の東南角に西行ゆかりの「宮城野の萩」
紅葉(こうよう)
関連行事
- 3月初~3月中
東山花灯路(ひがしやまはなとうろ)
京都の夜の新たな風物詩となることを目指して、2003年(平成15年3月)から始められた「灯り」をテーマに始められたイベントで、北は青蓮院から知恩院、円山公園、八坂神社、高台寺を通り、二年坂や産寧坂を経て南は清水寺に至る約4.6kmの路地を行灯で照らす
その他にも公園や普段は夜間拝観は行っていない周辺の寺社などでもライトアップや様々な行事・イベントが開催される
青蓮院門跡では夜間特別拝観が行われ、池泉回遊式庭園や境内全域が大小1,000基の照明器具による青い光でライトアップされる
また隣接するあおくすの庭でもハート型に浮かび上がる「恋とうろう」のライトアップを行う
更に地元の小学生が火の用心の標語や京のわらべ歌を元気に唄いながら、拍子木・鉦・太鼓でお囃子を奏でて練り歩く「火の用心・お囃子組」のスタートにもなっている
[公式]