叡山岩倉駅 京都観光

叡山岩倉駅

叡山岩倉駅

維新十傑の一人、岩倉具視ゆかりの地にある叡山の駅

叡山電鉄鞍馬線の相対式2面2線のホームの駅。駅周辺は住宅街だが北へ徒歩約20分の所に紅葉の名所として知られる実相院や岩倉具視幽棲旧宅などの観光名所もある。 南へ1km弱の所には京都市営地下鉄烏丸線の国際会館駅があり徒歩での移動も可能

叡山岩倉駅とは?(基本データ)

名前
叡山岩倉駅(えいざんいわくらえき)
エリア
岩倉・宝ヶ池
ジャンル

鉄道・駅 叡山鞍馬線

建立・設立
1928年(昭和3年)12月1日、鞍馬電気鉄道の駅として開業
1942年(昭和17年)、会社合併により京福電気鉄道の駅に
1986年(昭和61年)4月1日、京福より分離設立した叡山電鉄の駅に
アクセス
  • 叡山電鉄鞍馬線「岩倉」駅下車すぐ
  • 京都市営地下鉄烏丸線「国際会館」駅下車 北へ徒歩約14分
  • 京都バス「岩倉駅前」(21・23・24・26・29・41・43・45・46系統)下車 南へ徒歩約4分
駐車場
-
拝観料
なし
お休み
特になし
拝観時間
時刻表に準ずる
住所
〒606-0021
京都府京都市左京区岩倉忠在地町300
電話
075-781-3305(出町柳駅)
075-781-5121(運輸課)
075-702-8111(営業課)
FAX
-
公式サイト
岩倉駅 叡山電車

叡山岩倉駅の地図

叡山岩倉駅のみどころ (Point in Check)

京都市左京区岩倉忠在地町、京都市の北東部、左京区の南部に位置する岩倉盆地の中心部にある叡山電車鞍馬線の駅。

「岩倉」は京都市の中心部より北東、北方に北山から比叡山、南方に宝ヶ池のある松ヶ崎丘陵に囲まれた小さな盆地である岩倉盆地を中心とする地域で、現在は左京区の一地域となっていますが、山城国愛宕郡の岩倉村・木野村・中村・長谷村・幡枝村・花園村の各村が1868年(明治元年)に旧京都府に編入された後、1872年(明治5年)に木野村の岩倉村への編入を経て5か村となり、1889年(明治22年)の町村制施行によって5か村が統合されて愛宕郡「岩倉村」が発足し、旧村名を継承した5つの大字が設置され、戦後に入り京都市に編入された地域です。

この点、「岩倉」の名は天から神が降臨するとされる巨石を神の座として信仰の対象とする古代の磐座(いわくら)信仰に基づくもので、当地においては現在の岩倉西河原町に鎮座する山住神社にある巨石が御神体としてその信仰の対象とされ「石座神社(いわくらじんじゃ)」あるいは「石座大明神」と称したのが地名の由来であるといいます。

「石座神社」はその後、平安中期の971(天禄2)年に「大雲寺」が創建された際にその鎮守社として現在地に遷され、元々石座神社があった旧鎮座地は石座神社の御旅所として「山住神社」という名に改められ現在に至っています。

また一説には、794年(延暦13年)に平安京が造営された際に都を守護するため、北磐座の山住神社、東磐座の観勝寺(現存せず、現在の日向大神宮付近にあったと伝わる)、西磐座の金蔵寺、そして南磐座の明王院不動寺(現在の松原麩屋町)と、京の四方の山上に一切経を納め、東西南北の名を冠する4つの磐座が設けられた際、この地にもその磐座の一つである北磐座が置かれたことに由来しているともいい、このうち当初は文献上は「石蔵」「岩蔵」「石倉」「石座」などの表記で記され、現在の「岩倉」となったのは鎌倉期以降だといいます。

「岩倉」の地は古墳時代の末期に須恵器の生産が始まって以来、須恵器や瓦の生産地として知られた場所で、岩倉西部の幡枝地区などでは早い時期から集落が形成され、平安時代には官営の瓦窯としての栗栖野瓦窯や小野瓦窯が設けられて瓦の生産が行われていたといい、また岩倉北西部の木野地区では近年までかわらけの生産が続けられるなど、窯業生産の歴史を持つ地域でした。

その他にも平安以降は貴人の別荘・隠棲の地とされたほか、大雲寺や実相院、聖護院(左京区聖護院から戦火を逃れて一時洛北の地に移された)など多くの寺院や神社が創建されその所領地とされた歴史を持ちます。

室町から戦国時代にかけては文明年間(1469-87)には近江佐々木氏の被官であった山本氏がこの地に勢力を拡大し、小倉山城を築いて一大勢力となりましたが、1568年(永禄11年)に織田信長が足利義昭を奉じて上洛すると、その攻撃を受けて旧領の近江に撤退を余儀なくされ、その所領は禁裏御料地とされています。

また岩倉の地は平安時代の第71代・後三条天皇(ごさんじょうてんのう 1032-73)の第3皇女が心の病を患った際、岩倉の大雲寺境内にあった不増不減の霊泉を毎日飲ませた所、病気が治ったという伝説があり、このことが伝承されて精神病の療養地として広く知られるようになったといいます。

平安時代には大雲寺にて心を病んだ人々が邪気を追い払うための加持祈祷を受けに訪れ、また江戸時代にはそれが観音信仰に変わり、病を克服しようと修行に訪れる者が後を絶たなかったといい、村内には各地から訪れたこれらの多数の精神病者とその家族を受け入れるための「茶屋」が多く設けられ、この歴史は明治以降も受け継がれ「保養所」へと発展し、京都府下でも有数の精神科医療の中心地として現在まで続いています。

この岩倉の地から京都へと向かう主要な道路としては、古くは岩倉盆地の中心部から狐坂を下って松ヶ崎へと抜けていく「八丁街道」と、幡枝から盆地の西側を抜けていく2つのルートがありましたが、いずれも道幅が狭く急な傾斜の坂道があったため、行き来は大変な困難を伴い、そのため明治末期に至るまで京都市中心部からは遠く離れた、水田の広がる静かで落ち着いた雰囲気の農村地帯でした。

しかし1895年(明治28年)に平安建都1100年を記念して修学院・上高野から村の東側を通り福井県の越前・若狭地方へと続いていく京街道が拡張・改修されると、京街道を通り盆地東部の三宅八幡と出町柳を結ぶ乗合馬車や1922年(大正11年)にあh洛北自動車(現在の京都バス)のバスが運行を開始され、また1928年(昭和3年)には鞍馬電気鉄道(現在の叡山電鉄鞍馬線)が開通して村内に岩倉・木野の2駅が開業し、岩倉と京都市内が交通機関で結ばれるようになり、更には1925年(大正14年)頃には村の中心部を通る岩倉街道(府道105号岩倉山端線)が拡幅されてバス路線が延伸されるなど、京都市中心部へのアクセスが次第に向上。

これによって京都市内への通勤・通学が容易になると、南東の花園地区から次第に住宅化が進んでいき、第二次世界大戦後には更なる急速な開発が進んで京都市との関係が強まっていくと、これを背景として次第に合併の気運が高まり、1949年(昭和24年)に京都市左京区への編入合併が決定。現在は「左京区岩倉」を町名に冠する32町で構成される京都市左京区の一地区となっています。

その後も1966年(昭和41年)に岩倉盆地南部の低湿地を埋め立てて「京都国際会館」が建設され、更に1929年(昭和4年)に岩倉にも拠点を構えた京都を代表する私立学校・同志社の「同志社岩倉キャンパス」に加えて1968年には岩倉北西部の木野町に「京都精華大学」が設立されるなど文教地区としての色合いが強くなるとともに、高度経済成長期には岩倉盆地北部においても長谷団地・花園団地など公営団地の建設が開始されて一大ベッドタウンと化し、更に1997年(平成9年)には京都市営地下鉄烏丸線の延伸・全線開業に伴って国際会館駅が開業となり、以後は京都駅や烏丸などの都心部への利便性も格段に向上し現在に至っています。

もっとも岩倉地区は京都市の「風致地区」に指定されており、第一種低層住居専用地域として高層マンション群は建設不可能であることから、現在においても住宅地と農地や山林が混在する緑豊かなエリアとなっています。

この点「風致地区」とは、都市の風致を維持するために良好な自然環境を保持している区域、史跡、神社仏閣等がある歴史的な町並みを有する区域などを都市計画法に基づき定めた地域地区の一つで、岩倉のある洛北エリアでは1930年(昭和5年)および1931年(昭和6年)に洛北の丘陵地の保全を図るため神宮寺山・上賀茂神社・神山・丸山や京大演習林を含む区域・宝ケ池・深泥池・松ケ崎が「上賀茂風致地区」として指定され、更に1960年(昭和35年)には京都国際会館の建設にあたって宝ケ池公園の東山山頂より北部に望見される地区全体の景観が損なわれるのを防ぎ、宝ケ池公園を含み国際会議場としてふさわしい環境の整備を図るためとして、岩倉地区などが追加指定されています。

岩倉地域においては京都国際会館や修学院離宮から眺望される場合の新旧の建築物の調和を図るための和風感の向上や、実相院参道および岩倉川沿いの門前の歴史的な趣、庭付きの伝統的な形式を保つ岩倉旧集落の土塀などの風趣、比叡山を借景とする円通寺の眺望景観の保全、木野旧集落における農家並びに民家風建物との調和など目的として、景観の維持が図られています。

「岩倉駅」はその岩倉地域の中心駅として、1927年(昭和2年)に電力会社・京都電燈と京阪電気鉄道の合弁会社として設立された鞍馬電気鉄道の駅として1928年(大正14年)12月1日に開業したのがはじまりで、1942年(昭和17年)3月には戦時統制によって京都電燈が解散されるのを受け、同社の京都および福井での鉄道事業を分離・引き継ぐために「京福電気鉄道」が設立され、嵐山線・北野線・叡山線の路線継承によって京福電気鉄道の鞍馬線の駅となります。

その後、自動車社会の到来に伴って1976年(昭和51年)3月31日に京都市電の今出川線が全線廃止されて市バスに転換されると、出町柳駅が他の鉄道と接続しない孤立したターミナルとなり、京都市内中心部と直結する路線バスに乗客が流れて叡山本線・鞍馬線の利用客が一気に減少したことで京福および京福を配下に持つ京阪グループの経営を圧迫する事態に。

そこで経営体制の見直しが図られることとなり、1985年(昭和60年)7月に京福の全額出資で叡山電鉄株式会社が設立されると、翌1986年(昭和61年)4月1日には京福が叡山電鉄に叡山線の鉄道事業を譲渡する形で叡山電鉄鞍馬線の駅となりました。

更にその後、叡山電鉄が1991年(平成3年)に株式の60%が京福から京阪に売却され、2002年(平成14年)3月には全株式が京阪に売却されて京阪の100%子会社となったため、現在の叡山電鉄鞍馬線は京阪グループ傘下の駅となっています。

対面式2面2線のホームを持つ地上駅で、ホームのほぼ全体が上屋で覆われ、無人駅ですが出町柳駅方面ホームにはトイレおよび自動券売機も設置されています。

駅の周辺は主に一戸建て住宅と低層集合住宅が中心の住宅街ですが、駅の南側には1kmほど離れた所に京都市営地下鉄烏丸線の国際会館駅および京都国際会館があり、その手前には同志社の高校・中学校・小学校があるほか、駅のすぐ南東に京都市立洛北中学校など文教地区といわれるようにいくつもの教育施設が点在しています。

そしてその他にも駅から北西に約1.5kmの所には、皇室ゆかりの寺宝や狩野派の襖絵を有し、秋の「床もみじ」および初夏の「床みどり」で知られる「実相院」や、岩倉の地名の由来ともいわれ「岩倉の火祭」で知られる前述の「石座神社」、更には幕末に王政復古に尽力し明治維新に重要な役割を果たした公家出身の政治家・岩倉具視(いわくらともみ 1825-83)が尊王攘夷運動の高まりの中で辞官し1867年(慶応3年)までの数年間隠れ住んだと伝わる「岩倉具視幽棲旧宅」などの史跡・観光スポットがあることでも知られています。

叡山岩倉駅の施設案内

 

地上

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    南側駅舎

    貴船口・鞍馬方面

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    スロープ

     

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    プラットホーム

     

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    駅名標

     

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    IC改札機

     

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    踏切

    府道106号(木野街道)との交差地点

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    駐輪場

     

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    北側駅舎

    宝ケ池・出町柳方面

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    スロープ

     

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    プラットホーム

     

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    駅名標

     

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    きっぷうりば

     

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    IC改札機

     

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    トイレ

     

周辺

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    脇ノ橋

    駅の南西側で岩倉川に架かる

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    岩倉川

     

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    府道106号(木野街道)

     

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    岩倉駅前バス停前の交差点

     

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    岩倉駅前バス停

     

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    岩倉中通

     

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    府道105号岩倉山端線(岩倉街道)

     

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    八丁街道

     

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    山住神社

     

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    岩倉具視幽棲旧宅

     

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    岩倉児童公園

     

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    実相院

     

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    石座神社

     

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    不動の滝(妙見の滝)

     

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    大雲寺

     

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    目無橋

     

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    小倉山城跡

     

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    長谷八幡宮

     

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    大超寺(鍬形薬師)

     

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    京都市立洛北中学校

     

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    同志社岩倉キャンパス(同志社高校・中学校・小学校)

     

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    岩倉東公園グラウンド

     

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    地下鉄国際会館駅

     

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    京都国際会館

     

叡山岩倉駅の主な年間行事・カレンダー

年中行事

 
 

 

月並行事

 
 

 

花ごよみ

 
 

 

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