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千両(センリョウ)(Chloranthus)

千両(センリョウ)

千両(センリョウ)とは?

小さな赤い果実が万両などとともに正月の縁起物として人気

DATA

学名は「Sarcandra Giaber」、英名は「Chloranthus(クロランサス)」。
センリョウ科センリョウ属の常緑小低木。
6月から8月にかけて、枝先に花びらのない非常に小さい黄緑色の花を複数咲かせるが、観賞用として人気なのは果実の方である。
11月中から2月にかけての花の少ない冬の時期、茎の先端に5~7mmほどの真っ赤な果実を5~10個つける、光沢のある葉の緑色と赤い実のコントラストが際立ち非常に美しい、黄色い実をつける「キミノセンリョウ(黄実千両)」という品種もある。
日本、朝鮮半島、中国、台湾、インド、マレーシアなど、東アジアの暖帯から熱帯に分布、日本では南関東から九州・沖縄までのやや暖かい地域で自生。
高さは50cmぐらい。

名前の由来

江戸後期までは「仙蓼菓」「仙糧」「仙蓼」などと表現されたが、同じ赤い実をつけるサクラソウ科の「ヒャクリョウ(百両)」が5~7個なのに対し、5~10個とより多くの実をつけるため「センリョウ(千両)」と名付けられた。

利用・用途

半日陰の場所に自生するほか、観賞用として古くから庭植えや鉢植え、生け花などに利用されている。

名前がめでたいため、万両(マンリョウ)などとともに正月の縁起物として人気が高い。

よく似た植物

千両の他にも球形の赤い果実をつける植物はたくさんある。センリョウは葉の上に果実をつけるのに対し、マンリョウは葉の下に果実をつけるのが大きな違い(このためセンリョウの方が鳥に食べられやすい)。

名前の由来はまずカラタチバナが「百両」と呼ばれるようになり、百両と果実の数などを比べる形で「千両」や「十両」が命名され、さらに「千両」と比べる形で「万両」が命名され、そして「千両、万両、在り通し」から「一両」の名が生まれたものと推測される。

「万両(マンリョウ)」

学名は「Ardisia Crenata」、英名は「Coral Bush」。
サクラソウ(旧ヤブコウジ)科ヤブコウジ属の常緑低木。
果実は10数個と多い、園芸種では白や黄色の実を付けるものも。
高さは1mぐらいまで成長する。
江戸中期までは「アカギ」と呼ばれていたが、千両と比較して葉が分厚く葉の色も濃く、果実もやや大きく輝きがあり見栄えが良いことから「万両」と呼ばるようになった。

「百両(ヒャクリョウ)」

「カラタチバナ(唐橘)」の別名。
学名は「Ardisia Crispa」、英名は「Spear Flower」。
サクラソウ(旧ヤブコウジ)科ヤブコウジ属の常緑小低木。
果実は5~7個、葉は細長くギザギザはない。
高さは20~40cmでやや小型、大きなものは1mぐらいになる場合も。
中国名は「百両金」といい、江戸時代の寛政年間(1789-1801)には斑入りの葉のタチバナが人気を呼び1鉢百両をつけることがざらにあったため唐橘を「百両金」と呼んだという。

「十両(ジュウリョウ)」

「藪柑子(ヤブコウジ)」の別名、古くは「山橘(ヤマタチバナ)」という名で「万葉集」にも登場する。
学名は「Ardisia Japonica」、英名は「Marlberry」。
サクラソウ(旧ヤブコウジ)科ヤブコウジ属の常緑低木。
果実は2~3個、葉にキザギザがある。
高さは20~50cmぐらい。
名前の由来は赤い実を2~3個しかつけず百両の5~7個より見劣りすることから。

「一両(イチリョウ)」

「アリドウシ(蟻通し)」の別名。
学名は「Damnacanthus Indicus」。
アカネ科アリドオシ属の常緑小低木。
葉の付け根から細長いトケが出ているのが特徴。
高さは30~60cm。
正月の縁起ものとして千両・万両とこのアリドウシ(在り通し)を並べ、千両や万両の金がいつも在り続けて欲しいと縁起を担いだのがきっかけで、アリドウシが「一両」とされたと考えられる。
「蟻通し」の名は葉の付け根から出ている細長いトゲがアリをも刺し通す、前年の実が翌年の花が咲くまで残っている所から「在り通し」、あるいはトゲが多いためアリのような小さな虫ではないと通り抜けられないためとする説がある。

「南天」や「ピラカンサ」との違い

いずれも赤い果実をつけるが、ナンテン(南天)は千両や万両に比べて果実の数が圧倒的に多く、ぶどうの房のように垂れ下がって実をつける。
またピラカンサも同様に果実の数が多く重さで枝がしなるほど実をつける。

京都の千両スポット

寺社名 エリア ポイント
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市の名勝指定の庭園は紅葉と千両が美しいことで知られる
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宝泉院 宝泉院 大原・八瀬・比叡山 12月上~下旬
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