狸谷山不動院
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災難から身を守ってくれるタヌキダニのお不動さん
250の石段の先の本堂は咜怒鬼(たぬき)不動明王を安置し清水の舞台を彷彿させる懸崖造。境内の至る所に狸の焼き物、宮本武蔵が心の剣を磨いた武蔵の滝も。交通安全・厄除け・難病平癒で知られガン封じの笹酒接待の初不動、火渡り祭、秋まつりのおつながり参拝、毎月のお不動さんの日等で護摩が焚かれる
狸谷山不動院とは?(基本データ)
- 名前
- 狸谷山不動院(たぬきだにさんふどういん)
- エリア
- 一乗寺・修学院
- ジャンル
- 建立・設立
- 桓武天皇勅願で平安京の城郭の東北隅に鬼門守護として「タヌキ(咤怒鬼)不動明王」を祀ったのが起源
1249年(建長年間)、現在地の瓜生山の山頂近くの洞窟に不動明王を安置
1604年(慶長9年)、剣豪宮本武蔵が滝に打たれ修行を続けて己に克つ「不動心」を感得
1718年(享保3年)より木食上人が17年間入籠し狸谷山修験道を確立
1944年(昭和19年)、亮栄が入山し「修験道大本山一乗寺狸谷山不動院」として再興、狸谷山開山第1世貫主に
1947年(昭和22年)、現在の洞窟を囲むように懸崖造で本殿が造営される - 創始者
- [開基]木食養阿(木食上人)(朋厚房正禅)(もくじきようあ)
[中興開山]亮栄(りょうえい) - 宗派
- 真言宗修験道大本山
- 山号
- 狸谷山(たぬきだにさん)
- 本尊
- 咤怒鬼(たぬき)不動明王
- ご利益
- 交通安全・難病平癒・癌(がん)封じ・商売繁盛・芸事上達
- 寺紋
- 真言宗輪宝の一種(名称未確認)
- アクセス
- 駐車場
- マイクロバス20台分 無料
自家用車150台分 無料 - 拝観料
- 入山料 500円
- お休み
- 無休
■狸谷山火渡り祭
└7/28に開催 - 拝観時間
- 9:00~16:00
■狸谷山火渡り祭
└19:00~ - 住所
- 〒606-8156
京都府京都市左京区一乗寺松原町6 - 電話
- 075-722-0025
- FAX
- 075-722-9516
- 公式サイト
- 狸谷山不動院
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狸谷山不動院 Instagram
狸谷山不動院の地図
狸谷山不動院のみどころ (Point in Check)
京都市左京区一乗寺の瓜生山の山中にあり、「タヌキダニのお不動さん」の名で親しまれる真言宗修験道大本山の仏教寺院。
自動車の交通安全と癌(がん)封じなどの難病平癒のご利益で知られており、また寺名にちなんで境内に数多くの狸の置物が見られることでも有名です。
794年(延暦13年)に平安京遷都が行われた際、桓武天皇の勅願で平安京の城郭の東北隅に鬼門守護として不動明王を祀ったのを起源とし、1249年(建長年間)に現在地の瓜生山の山頂近くの洞窟に安置されたとも伝わります。
不動明王は鬼門から入り込む悪鬼を叱る「咤怒鬼(たぬき)不動明王」と呼ばれて評判を呼び、江戸初期の1604年(慶長9年)には、剣豪・宮本武蔵が「一乗寺下り松の決闘」を前にこの地で滝に打たれて精神修業をし、己に克つ「不動心」を感得したといわれています。
江戸中期の1718年(享保3年)には木食養阿(木食上人)(朋厚房正禅)(もくじきようあ)が参籠修行の場としてこの地を選び、その後17年間の難行苦行の末に狸谷山修験道を確立。
本尊として新たに自ら刻んだ身の丈5尺の石造不動尊像の尊容は、かつて平安京の鬼門守護として祭祀された咤怒鬼(たぬき)不動明王と同じといわれ、その後は各地から参籠者が集まり修行場として繁栄しました。
その後明治の廃仏毀釈などで一度は荒廃しますが、狸谷山の法灯を護持しようと立ち上がった地元の有志の手により、現在「健康階段」と呼ばれている250段の石段などの寺域が整備され、1944年(昭和19年)に亮栄(りょうえい)を開山第1世貫主として招いて「修験道大本山一乗寺狸谷山不動院」として再興し現在に至っています。
また1947年(昭和22年)には山の斜面にある洞窟を囲むように「懸崖造」で「本堂」が造営されており、清水寺の清水の舞台を彷彿とさせる舞台からは京都の市街地を一望することができます。
境内では護摩焚きが盛んに行われており、正月3が日には「初詣大護摩祈願祭」、7月28日には「火渡り祭」が行われるほか、毎月1日の「おついたち」と3日・16日、そして28日の「お不動さん」の日にも午前11時より護摩が焚かれます。
「癌(がん)封じ」などの難病平癒のご利益で有名で、本堂前の柱は「願かけ柱」と呼ばれ体の悪い部位を丸で囲み平癒を祈願するお札がたくさん掛けられるほか、患部を御幣(ごへい)で撫でることで癌(がん)封じや難病除けになるという「なで御幣」の授与、更にお不動様の初縁日の1月28日には、「初不動」として「ガン封じの笹酒の接待」も行われます。
そして戦後の車社会の到来後は「自動車の交通安全」のご利益でも有名となり、麓の「交通安全自動車祈祷殿」では9時から16時まで30分毎に祈祷を行うほか、京都市内を走る車につけられているのをよく目にする「狸谷山」の名前の入ったオレンジ色のステッカーの授与も行っています。
他にも本尊・咤怒鬼(たぬき)不動明王の「たぬき」が「他抜き」、すなわち「他人を抜く」に通じることから、「商売繁盛」や「芸事上達」のご利益があるとされ、芸能人やスポーツ選手なども多く訪れているといいます。
狸谷山不動院の施設案内
交通安全自動車祈祷殿
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祈祷殿石標
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道標
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洗心寮
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参拝者駐車場
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参道
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駐車場入口
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案内板
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駐車場
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受付
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交通安全自動車祈祷殿
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休憩所
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WC
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谷川
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修行の滝
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健康階段・厄除階段
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道標
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石標
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参道
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世継ぎ地蔵尊
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駐車場
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石標
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狸
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阪神碑
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石鳥居
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健康階段250段
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白龍弁財天
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七福神
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迎え大師
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杉
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弘法大師光明殿
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八十八ヶ所お砂踏み
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木食上人参籠之地石碑
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石造十三仏
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厄除階段
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本殿・奥之院
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柴灯護摩道場
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手水舎
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ウスサマ明王
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三社明神堂(衣食住愛の神)
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行者坊
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本堂(不動明王)
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舞台
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弓と矢
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願かけ柱
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男厄坂
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信徒会館
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役行者神変大菩薩
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宮本武蔵修行の滝
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恵比須大黒天
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女厄坂
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水乃口不動尊
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水子地蔵尊
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奥の院道入口
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元勝軍地蔵尊道
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こんがら童子
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瓜生山
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奥之院(幸龍大権現)
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周辺
狸谷山不動院の主な年間行事・カレンダー
年中行事
- 1/1~1/3
初詣・日の出一番大護摩法要
元旦の7:00より本堂にて一年最初の護摩法要として「日の出一番大護摩」が厳かに執り行われ、一年間の安全が祈願される
その後も8:00~17:00まで30分毎に護摩法要が行われる
祈祷を受けた方にはお札の授与も
また交通安全自動車祈祷殿では8:00~17:00まで30分毎に「交通安全の新春特別自動車加持祈祷祭」が行われる
祈祷を受けた方には車両守、自動車札、身代わりお守りステッカーなどが授与される- 1/28
初不動(はつふどう)・ガン封じ笹酒無料接待
一切の悪魔や災いを祓う力を持つとされる「不動明王」の縁日は毎月28日で、「お不動さんの日」として市民より親しまれている
このうち1年で最初の縁日となる1月28日は「初不動」と呼ばれ、東寺の「初弘法」や北野天満宮の「初天神」と並んで、京都三大初参りとも呼ばれているという
大護摩供養が厳修されるほか、山伏姿の修験者が護摩の火で温めた青竹筒の笹酒を振舞う「ガン封じ笹酒無料接待」も行われ、大勢の参拝客で賑わう
当日は病気平癒を願って体の悪い部位や不安な箇所に○を付け、病気平癒と無病息災を願って本堂の柱に結ぶ「願かけ札(がんかけふだ)」や患部を御幣(ごへい)で撫でることで癌(がん)封じや難病除けになるという「なで御幣」の授与も行われている
また当日は「一乗寺下り松」そばの「つけもの児島」より交通安全自動車祈祷殿のある麓までシャトルバスも運行されている
「大護摩供養」
11:00より修験者が出仕し災難除けの大護摩供養を行い、参拝者全員でお経を唱える
また「特別洞窟内陣参拝」も行われ、普段は遠くから拝むことしかできない洞窟の本尊・不動明王像を、内陣に上がってそばまで近づき直接拝むことができる貴重な機会が設けられる
「ガン封じ笹酒無料接待」
江戸時代の木食上人が境内の滝の水を青竹に入れて病人に飲ませ病を治したという故事にちなむものだが、実際に青竹に含まれるクロロフィルやビタミンCにはがんを抑える効果があるといい、がん封じの笹酒として人気を集めている
9:00~16:00
おかわり自由で「狸谷飲み放題」と呼ばれているが、容器持参による笹酒の持ち帰りはできない
また車での来場者のために持ち帰り用の笹酒の授与も行われている- 2/3
節分祭・豆まき式(せつぶんさい・まめまきしき)
「厄除け開運大護摩祈祷」を厳修
「星まつり祈祷」は弘法大師が唐より授かった真言宗独特の祈祷法で行われる
「追儺豆まき式」は11:30・13:00・14:30の3回、福豆以外に福飴、落花生など総数約5万個が準備され、「福来たる、福来たる」のかけ声で盛大に行われる
また9:00より空くじなしで電化製品、家庭用品、食事券、恵方巻など約1万点もの豪華景品が当たる福豆付の「福引き大会」も実施される
また当日は「一乗寺下り松」そばの「つけもの児島」より交通安全自動車祈祷殿のある麓までシャトルバスも運行されている- 5/3
春の大般若祈願会(はるのだいはんにゃきがんえ)
「大般若経」600巻を短時間に読み上げる法要で、「転読」という速読法が用いられる
「大般若経(だいはんにゃきょう)」は正式には「大般若波羅蜜多経(だいはんにゃはらみったきょう)」といい、全16部全600巻からなる膨大な大乗仏教の経典
唐の玄奘三蔵が別々に成立した長短様々な般若経典を「仁王経」と「般若心経」を除いて集大成したもので、仏教の中心思想である一切皆空の理(ことわり)、すなわち最高の真理である「般若(はんにゃ))から見れば、全てのものは実体がない「空(くう)」だという教えを説いているという
「転読(てんどく)」とは、経典の一語一句を読誦する真読に対し、経典の初・中・後の数行の略読を繰り返し全巻を読誦したものとすることをいい、「大般若経」の600巻の転読ではよく行われている
「大般若経」は除災招福や鎮護国家などに有益であるとされ、703年(大宝3年)の文武天皇の代に転読が行われたことが「続日本紀(しょくにほんぎ)」に記されており、それ以後も宗派の別なく勅命によりこの転読が行われてきたという
狸谷山では11:00より不動明王の尊前にて護摩を焚き、600巻からなる大般若経を蛇腹状の経本を空中で扇のように広げ、大声を上げて次々と経本を読み上げる
その際に起きる風は「梵風(ぼんぷう)」と呼ばれ、身体健全などの御利益があるという
また一人一人に経典の第1巻で直接身体を叩いて邪気を追い払う「たたき祓い」を行うほか、大般若祈願会限定の「健康増進御札」が先着100名に無料で授与される- 5月中
大峰山 入峰修行(おおみねさん にゅうぶしゅぎょう)
日本唯一の女人禁制の山、奈良県吉野郡の「大峰山(おおみねさん)」にて、登山行・水行・西の覗での捨身行・岩場の修行・護摩行などの狸谷山修験者の修行がスタートする
- 7/28
火渡り祭(ひわたりさい)・祈り灯ろう
護摩祈祷の終了後に燃え尽きた護摩木の火床の上を修験者や参拝者が素足で渡り無病息災を祈願する
19:00より本堂にて護摩法要が行われ、約20名の山伏が鈴懸姿で不動明王に経典を捧げる
法要の終了後、法螺貝の鳴る中で本堂下の火渡り道場まで練り歩き「火渡り祭」が開始
法螺・山主・法弓・斧の各作法を経て松明師が護摩壇に点火し炎が舞い上がると祈りが捧げらる
全ての護摩作法が終了すると火伏の儀となり、護摩壇が崩されて約5mの火床が作られる
そして難病退散・夏バテ防止・ストレス解消を祈願して、護摩の残り火の上を素足で渡る「火渡り行」が行われる
山伏を先頭に一般参拝者も参加することができるが、山伏が導いてくれるため子どもや初めての参拝者でも安心して渡ることができる
当日は1000体限定で「火渡りおふだ」の授与が行われ、参拝者はお札を手に火渡りに挑戦する
また奉納者の願い事が書かれた1千灯の「祈り灯ろう」が本堂までの250段の石段に並べられ、19:00より一斉点灯されるライトアップも同時に行われる
灯籠の受付は6月から7月にかけて受付されている- 11/3
狸谷不動尊秋祭り(たぬきだにふどうそんあきまつり)・おつながり参拝
立教開山を記念して野外で行われる山伏による「大護摩祈祷」と、本尊の不動明王との更なるご縁を頂く「おつながり参拝」で構成
また10:00より先着1000名に「力だんご」の無料接待も行われる
「大護摩祈祷」
当山管長導師の下で山伏により厳修される壮大な野外大護摩祈祷
10:30より山伏の行列が祈祷殿を出発し、途中白龍弁財天、光明殿などでのお勤めを経て本堂まで練り歩く
11:00より本堂の不動明王前にて山伏総出仕で大護摩が焚かれた後、本堂下の柴灯護摩道場へと移動する
11:30より「大護摩祈祷」が開始され、まず偽山伏が横行することから修験道に関する様々な問いをぶつけて真偽を問う「山伏問答」
続いて柴灯護摩道場を清浄なる仏域とするための「斧作法・法弓作法・宝剣作法・床固作法」の各作法が行われた後、祈願文を奏上を経て護摩壇に点火される
炎が上がると大導師作法が粛々と進められるとともに、願い事を書いた護摩木を焚き上げる
「おつながり参拝」
本堂の奥に鎮座する本尊・不動明王の右手にある剣に布を結び付け、布は本堂下の柴灯護摩道場まで引き寄せられており、参拝者はその布に触れながら祈りを捧げることができる
御本尊と参拝者が一本の線で結ばれることで、尊い仏縁を結ぶことができる年に一度の行事
またおつながり参拝参加者には当日限定で「おつながり布まもり」の授与も行われる
毎日・月並行事
- 元旦を除く毎月1日
おついたち
11:00より護摩祈祷
- 毎月3日・16日・28日
護摩木祈願祭本殿
不動明王の尊前にて護摩を焚き、参拝者全員でゆっくりとお経を唱え加持を施すほか、当日書かれた護摩木はその場で焚き上げられる