古知谷阿弥陀寺
古知谷阿弥陀寺とは?(基本データ)
- 名前
- 古知谷阿弥陀寺(こちだにあみだじ)
- エリア
- 大原・八瀬・比叡山
- ジャンル
- 正式名
- 光明山法国院阿弥陀寺(こうみょうさん ほうこくいん あみだじ)
- 建立・設立
- 1609年(慶長14年)
- 創始者
- 木喰上人弾誓(もくじきしょうにん たんぜい)
- 宗派
- 浄土宗
- 山号
- 光明山(こうみょうさん)
- 本尊
- 弾誓仏
- 寺紋
- 札所等
- 京都洛北・森と水の会(大原エリア)
- アクセス
- 駐車場
- 普通車50台、バス5台(無料)
- 拝観料
- 400円
- お休み
- 1月、2月は積雪のため休み(正月三ヶ日は天候により開くことがある)
- 拝観時間
- 9:00~16:00
- 住所
- 〒601-1235
京都府京都市左京区大原古知平町83 - 電話
- 075-744-2048
- FAX
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- 公式サイト
- 古知谷阿弥陀寺 京都洛北・森と水の会
京都市指定・登録文化財-天然記念物(左京区) 京都市情報館
古知谷阿弥陀寺の地図
古知谷阿弥陀寺のみどころ (Point in Check)
京都市左京区大原古知平町、大原の里から若狭街道(国道367号)を更に北へ2kmほど上がった古知谷(こちだに)の山中にある浄土宗寺院。
江戸初期の1609年(慶長14年)3月、浄土宗の僧・木喰上人弾誓(もくじきしょうにん たんぜい 1552-1613)が如法念仏の道場として開山。
弾誓は尾張国海辺村(現在の愛知県)に生まれ、9歳の時に出家し、美濃国塚尾の観音堂に参篭した後、同国武芸の山奥にて念佛三昧の日々を送り、20余年の修行を積んだ後に更に諸国を巡って苦行修練を重ねた末、佐渡で修行中に阿弥陀の説法を感得。そして信濃国唐沢山および相模国塔ノ峰を経て、再び訪れたのが京都の古知谷(こちだに)で瑞雲がたなびくのを見て最後の修行地と定めたといいます。
長髪異相で肉食を避けて木の実や草のみを食べる木喰を実践しながら諸国を巡るという僧風は、浄土宗において寺院の俗化や僧侶の形骸化に慨嘆し、法然の念仏思想に立ち返ろうと静閑な地に道場を設けて隠遁生活を送り、一心に専修念仏に励んだ捨世派(しゃせいは)の一流と位置付けられ、「古知谷流」と呼ばれています。
印象深い中国風の山門をくぐり参道の坂道を登り切った先に「本堂(開山堂)」があり、堂内正面には本尊として弾誓上人像が祀られています。
この像は上人が自ら刻んだもので、更に自身の髪を植え込んだことから「植髪の像」と呼ばれ、現在もこの植髪は両耳の近くにすこし残っているといい、安産守護の信仰を集めているといいます。
本堂にはその他にも正面右脇に鎌倉期の作者不詳の作品で重要文化財に指定されている阿弥陀如来坐像が安置されているほか、また宝物殿には弾誓の遺品をはじめ、有栖川宮・閑院宮の両宮の祈願所とされた関係から皇室関係の品も数多く陳列されています。
そしてその本堂の背後にあるのが弾誓が入定する1年前に当時修行中の僧らに頼んで掘らせたと伝わる「巌窟」で、1613年(慶長18年)5月23日に即身成仏した弾誓のミイラ仏が今も端座合掌の姿勢のままで石棺に納められ安置されているといいます。
この他にも三千院をはじめとして紅葉の美しい場所の多いことで知られる大原ですが、中でも阿弥陀寺は江戸時代から紅葉の名所として知られていて、弾誓が独坐幽棲の地として選んだ当時と変わらない静寂と深い緑に覆われた境内には、秋には数百本の楓が赤く色づく壮観な景色が楽しめます。
中でも見どころなのは山門から本堂までの楓が約300本植えられている参道で、中国風の山門と美しい紅葉のコントラストが絶妙なほか、参道南側にある「古知谷カエデ」は樹齢800年から1000年ともいわれ、京都市の天然記念物に指定されています。
また5月上旬~下旬にかけては美しい新緑が楽しめるほか、京都府の絶滅危惧種に指定されている九輪草(くりんそう)が見頃を迎えます。赤紫、ピンク、白、黄色など、600株が可憐な花を咲かせます。
古知谷阿弥陀寺の施設案内
境内
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入口門
古知谷バス停から道を北に進んで、駐車場入口前を通り過ぎてすぐ北にある
右側に「こち谷 光明山」の石碑、左側に「三昧發得(三昧発得)(さんまいほっとく) 両大徳 大往生 道場」と刻まれた石標が建つ
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参道
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古知谷阿弥陀寺本堂六町の道標
山門の手前の参道右側
1町は約109mなので、本堂まで6町ということは約650m
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山門
中国風で山口玄洞より寄進されたものという
山門前もイロハモミジが美しく門と一緒に撮影できる撮影スポット
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参道
山門を通って本堂までの600mの緩やか坂道は両脇を楓と杉の木に囲まれ、参道の脇には高野川の支流という渓流が流れ、春の新緑と秋の紅葉の時期は見事
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石段
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実相の滝
参道の左手
樹齢800余年の古知谷カエデと構図が美しい
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瑞雲閣の眺望
石垣の上に建つ懸崖造りの茶室
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古知谷カエデ
石段を上がる途中の左手
樹齢800年とも1000年ともいわれ、「京都市天然記念物」および「京都の自然200選」に選定
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拝観受付
石段を登り切った所にある
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瑞雲閣
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本堂前庭
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五智如来
石仏
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鐘楼
本堂の裏
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本坊玄関
書院、石廟、本堂とつながっている
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書院
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書院前庭
新緑の時期には九輪草が咲く
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御杖水(ごじょうすい)
書院背後の谷に湧き、病気除けの水として昔から信仰されているという
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渡り廊下
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弾誓上人石廟(開山窟)
書院の奥
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宝物殿
石廟の右手
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開山堂(本堂)
正面に弾誓上人の自作像、その右手に重要文化財の木像阿弥陀如来坐像を安置
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禅公窟
本堂から300mほどの山上にあり、享保年間(1716-36)に弾誓を慕ってこの地にやってきた近江国の念仏行者・澄禅(ちょうぜん 1652-1721)が参禅した場所と伝わる
澄禅は1721年(享保6年)2月4日にやはり即身入定を果たしたとされるものの、即身仏は現在は残されておらず、禅公窟も一般には公開されていないという
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駐車場
山門の横手と本堂直下にもある
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駐車場入口
真ん中に大きな楓があり、その前の石垣に入山者への説明版が取り付けられている
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周辺
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古知谷バス停
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古知谷阿弥陀寺の主な年間行事・カレンダー
年中行事
- 5/23
開山忌
月並行事
花ごよみ
椿(ツバキ)●
桜(サクラ)●
石楠花(シャクナゲ)●
- 5月上~下
九輪草(クリンソウ)●
茎を中心に円状に花がつき、それが数段に重なる姿が仏閣の屋根に見られる「九輪」に似ていることから名づけられたといい、京都府の準絶滅危惧種に指定
秋海棠(シュウカイドウ)●
- 11月中~下
紅葉(こうよう)