一言寺(金剛王院) 京都観光

一言寺(金剛王院)

一言寺(金剛王院)

 

 

一言寺(金剛王院)とは?(基本データ)

名前
一言寺(金剛王院)(いちごんじ(こんごうおういん))
エリア
山科・醍醐
ジャンル

寺社 紫陽花 天然記念物 鳳輦・神輿

正式名
金剛王院
建立・設立
伝・平安末期
創始者
[一言寺] 伝・阿波内侍(あわのないし)
[金剛王院] 聖賢(しょうけん)
宗派
真言宗醍醐派山 別格本山(醍醐寺塔頭)
山号
醍醐山
本尊
千手観音菩薩(一言観音)
寺紋
 
アクセス
  • 京都市営地下鉄東西線「醍醐」駅下車 2番出口より南東へ徒歩約18分
  • 京阪バス「一言寺」(2・22・22A・24・24A・29A・86・86B・305系統)下車 徒歩約3分
駐車場
あり(無料)
拝観料
境内自由
お休み
 
拝観時間
10:00~17:00
住所
〒601-1335
京都府京都市伏見区醍醐一言寺裏町21
電話
075-571-0011
FAX
-
公式サイト
ふしみ昔紀行 一言寺(醍醐一言寺裏町) 京都市伏見区

一言寺(金剛王院)の地図

一言寺(金剛王院)のみどころ (Point in Check)

京都市伏見区醍醐一言寺裏町、桃山丘陵と小栗栖の里が一望できる高台にある真言宗醍醐派の別格本山。
三宝院流、理性院流とともに「醍醐三流」の一つであり、「醍醐五門跡」の一つに数えられる寺院です。

創建の詳しい経緯は不明ですが、「一言寺(いちごんじ)」と「金剛王院(こんごうおういん)」は元々は別の寺院でした。

まず「一言寺」は元々は平安後期~鎌倉初期にかけて、「平家物語」にも登場する建礼門院徳子に侍女として仕えた阿波内侍(あわのないし)により、清水寺の観音の霊告により建立された寺院です。

阿波内侍は博識多才で学者として知られ、後に出家して信西と名乗り「黒衣の宰相」と称される後白河天皇の側近として活躍し、最後は「平治の乱」で対立した藤原信頼によって処刑された藤原通憲(ふじわらみちのり 1106-60)の娘とも孫ともいわれ、後に平清盛の娘で高倉天皇の中宮となり安徳天皇を産んだ平徳子(のちの建礼門院)の女房となった女性です。
1185年(文治元年)に「壇ノ浦の戦い」で平家が滅亡した後は、大原の寂光院にて尼として余生を過ごした建礼門院の最期を看取ったといわれていて、有名な「大原女(おはらめ)」の装束は内侍の服装を真似たものともいわれ、大原女のモデルとされています。

一方「金剛王院」は、平安後期の1115年(永久3年)に金剛王院流の祖で当時の醍醐寺座主・聖賢(しょうけん、1083-1147)により醍醐寺の塔頭寺院として創建され、同じ年に勝覚が創建した潅頂院(三宝院)、賢覚が創建した理性院とともに真言密教の「醍醐三流」と呼ばれた寺院です。

その後、一言寺は次第に衰退し、明治初期の1874年(明治7年)に「廃仏毀釈」の影響で廃寺となり金剛王院と合併した後、1895年(明治28年)に一言寺の跡地に醍醐山内より金剛王院が移されて現在に至っています。
ちなみに正式な寺号は「金剛王院」ですが、地元の人々は現在も親しみを込めて「一言寺さん」と呼んでいます。

本堂は江戸後期の1810年(文化7年)に再建されたもので、内陣の中に土蔵造りの奥内陣がある珍しい構造で、33年毎に一度だけ開帳される秘仏である本尊・千手観音菩薩像および阿波内侍坐像を安置しています。

この点、本尊の千手観音菩薩は本堂軒下に奉納されている額の「ただたのめ 佛にうそは なきものぞ 二言といわぬ 一言寺かな」という御詠歌でも知られているように、あれこれと色々願うのではなく、ただ一言だけ一心に願い続ければ必ず成就するとされ、二つ以上の願い事は成就しないという伝承があり、「一言(ひとこと)観音」と呼ばれて多くの人々の信仰を集めています。

その他に有名なものとしては山門前に植えられている「ヤマモモ(山桃)」の巨木で、樹高9.2m、胸高周囲3.28m、直径10mの円形のこんもりとした樹冠を形成し、6月頃には赤い山桃の果実を実らせます。
江戸中期の寺日記にも記載があるといい、かつては「一言寺の梅(うめ)」とも呼ばれ醍醐寺に持って行って食していたといい、1987年(昭和62年)5月1日には「京都市登録天然記念物」にも指定されています。

行事としては毎年8月17日に開催される「ひとこと観音夏祭り(金剛王院観音供)」が有名で、朝9時に子供みこしが練行し、11時に千手観音護摩供が行われ、坂道の参道を中心に数多くの露店が立ち並んで大いに賑わいます。
また20時からは山伏たちにより「柴灯大護摩火渡り修行」が厳修され、参拝者の厄除けや所願成就が祈願されるほか、一般の参拝者も火渡りに参加することができる行事として知られています。

一言寺(金剛王院)の施設案内

 

境内

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    「一言寺観音」の寺号標

    醍醐寺から旧奈良街道を南へ進んだ分岐の角に建つ ここから東へ伸びる坂道を上がっていくと境内

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    坂道

    周辺は住宅地

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    石段と「一言寺観音」の寺号標

    門前

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    「阿波内侍念持仏 一言寺観世音」の石碑

    門前右

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    駐車場

    石段手前右

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    頼政道

    参道石段途中

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    不動明王像

    参道石段途中

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    山門

    振り返ると桃山丘陵および小栗栖の里の景色が広がる

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    案内板

    山門前右横

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    ヤマモモ

    山門横
    京都市の天然記念物 

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    鐘楼

     

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    参道

     

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    庫裏

     

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    渡り廊下

    本堂と庫裏をつなぐ

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    手水舎

    参道途中右手の池の前

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    本堂

    江戸後期の1810年(文化7年)の再建
    内陣の中に土蔵造りの奥内陣がある珍しい構造で、軒下に牙をもった象の彫刻があるのは珍しい
    本尊・千手観音菩薩像および阿波内侍坐像を安置

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    御詠歌の額

    本堂の軒下
    「ただたのめ 仏はうそはなきものぞ、二言といわぬ、一言寺かな」

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    放生池

     

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    「紫陽花光生」の碑

    放生池の前、手水舎の右側

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    弁財天堂

    放生池の畔

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    地蔵堂

    放生池の南側

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    賓頭盧尊者

    地蔵堂の堂内左

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    句碑

    地蔵堂の左

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    妙見宮

    地蔵堂の裏手の竹林の前
    小さな祠の前に妙見宮宝前と刻された碑

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    竹林

    境内の参道に多く見られる

関連

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    醍醐寺

     

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    寂光院

    大原の寺院
    建礼門院に従って阿波内侍が晩年を過ごした場所

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    芳治軒(よしじけん)

    地下鉄東西線椥辻駅のやや北にある和菓子店
    大石神社にちなんだ「大石饅頭」のほか、随心院のはねず踊りに由来する「はねず」、一言寺にちなんだ「一言餅(いちごんもち)」など、地元にちなんだ和菓子を多く揃える

周辺

一言寺(金剛王院)の主な年間行事・カレンダー

年中行事

8/17
ひとこと観音夏祭り(金剛王院観音供)

9時 子供みこし練行
11時 千手観音護摩供
20時 柴灯大護摩火渡り修行

12/18
終い観音

中風除けの粥の接待

月並行事

 
 

 

花ごよみ

 
梅(ウメ)

本堂前左に古木の白梅

 
桜(サクラ)

ヤマモモのそばと参道石段の途中

 
射干(シャガ)

山門の石段脇

 
皐月(サツキ)

放生池のそば

6月中~6月下
紫陽花(アジサイ)

山門左脇の一角 池の周りの山沿いにも以前はあったという

 
百日紅(サルスベリ)

参道途中左手の庫裏を囲む白壁の左側

 
紅葉(こうよう)

 

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